小川充洋研究室
小川充洋研究室

小川充洋

近年、人間の生活の質の向上のために、ヒトなどの生体について研究する分野である「生体工学」や、医療分野での工学応用を研究する「医工学」などの分野が注目されています。
本研究室ではこれらの「社会性動物としての人間」および「生命としてのヒト」に関する分野を主に研究・教育を行っています。また、これら生体医工学から発展して、福祉工学やゲームサイエンスなどの、人間支援や娯楽に関する科学・技術についても取り扱っています。また、実学の観点から、「ハードウェア」、「ソフトウェア」およびそれらを統合した「組込みシステム」のいずれにおいても、学生とともに手を動かして、実社会でも通用するハード・ソフト・システムを開発・作製しています。これによって、既製品を使うだけの人材ではなく、自分が使うシステムを自身で開発できる人材を育成します。

基本情報

教員名・所属 小川充洋 / データサイエンス学科
専門分野 生体医工学、医用エレクトロニクス、福祉工学、ゲームサイエンス
研究テーマ
  • 生体情報の計測と解釈
  • 福祉工学
  • ゲームサイエンスとゲーミフィケーション、シリアスゲーム
研究キーワード 医工連携、在宅健康管理、デジタルゲームの面白さの生体計測による評価
教員紹介URL https://www3.med.teikyo-u.ac.jp/profile/ja.f69235c3271943b7.html

研究紹介

総務省が行う独創的な人向け特別枠「異能vation(いのうべーしょん)」プログラムの2019年度の「ジェネレーションアワード」部門にノミネートされました。この事業は、ICT分野において破壊的な地球規模の価値創造を生み出すために、大いなる可能性がある奇想天外で野心的なICT技術開発課題への挑戦を支援するものです。小川准教授の提案した「『沈黙交易2.0』リア充でなくても社会貢献できる方式の提案」との技術課題が、今年度のノミネート課題の一つに選出されました。今年度は、全13,187件の応募に対して、185件がノミネート対象となりました。
今回の提案は、ICT技術のサポートによって可能となる新たな社会貢献方式に関するものです。今後、本提案の社会実装に向けて研究を進めていく予定です。

総務省「異能vation」プログラム

生体および生体由来物質の非侵襲・非破壊計測
ヒトの体に傷をつけずに健康や疾病に関する情報を計測するための研究を行っています。採血などを行わずに、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病に関する情報を得ることを最終目標としています。また、血液や尿などの生体由来物質を、試薬を用いずに光を用いて非破壊的に計測するための研究も行っています。高額な消耗品である試薬を用いずに血液や尿成分を計測する技術を開発し、経済的に発展途上にある国々でも用いることができる臨床検査装置に発展させることを目標としています(日本学術振興会科学研究費の助成を受け、金沢大学と共同研究を行っています)。

ゲームプレイ中の生体計測とその解釈法の研究
デジタルゲームプレイ中の生体計測とその解釈によって、ゲーム中にプレイヤーの身体と精神が、どのような状態にあるのかを知ることを目標にしています。また、「面白いと感じられるゲームプレイ中」の生体情報を分析することによって、「ゲームの面白さ」を、科学的に明らかにすることにも挑戦しています。これら研究によって、ゲームデザイナーが「面白いゲーム」を作るための手助けをするシステムの開発をめざしています(日本学術振興会科学研究費の助成を受け、研究を行っています)。

論文発表・学会発表

論文発表

題名 研究室 内容
NIR spectroscopic determination of urine components in spot urine: preliminary investigation towards optical point-of-care test 小川充洋研究室 詳細
Digital Game Devices with Physiological Measurement; For Games as Future Healthcare Bases 小川充洋研究室 詳細

学会発表

演題名 学会名 研究室 内容
Nudge-Oriented Physiological Measurements Using Game Devices U-helathcare 2019: Engineering in Circadian Rhythm and Ubiquitous Healthcare 小川充洋研究室 詳細