清水 幸志郎さん
清水 幸志郎さん

「何よりも教師はまず授業」さまざまな切り口から授業を展開できる教員をめざします

Q1. 教員をめざしたきっかけを教えてください。

高校時代の恩師の影響で、漠然と教員になろうと感じ、教育学部に入るきっかけとなりました。大学入学後は進路について悩む時期もありましたが、大学3年次からはじめた学習支援の学校ボランティアを経験したことで教職に就きたいという気持ちをあらためて感じるようになり、めざしました。

Q2. 入学後、教員になるために取り組んだことを教えてください。

日々の授業を4年間大切に取り組んだことには自信をもっています。これは教員になるためというよりは、高校までの取り組みに後悔があり、自信がなかったからです。その後悔を糧に日々の授業を聞く姿勢、授業後の復習、わからないところは授業後に先生に聞くということを4年間かけて習慣化させていきました。今考えると、この習慣が教員をめざすうえでも大きかったと思います。

Q3. 教職センターを利用してどうでしたか?

特に二次試験前の時期に大変お世話になりました。個人面接や集団面接の練習で丁寧に指導していただきました。現場を長年経験されていた教職センターの先生方ならではの、リアルで現場感のあるご指導は個人面接練習においてあらためて自らの教職に対する見識を深める機会へと繋がりました。また、集団面接練習においても建設的な議論を展開する手掛かりを学ぶことができました。

Q4. 教員採用試験の対策を教えてください。

一次試験に関しては特別な対策はしていません。中高の場合は筆記試験での専門性が重要となるので、とにかく勉強する。これにつきます。二次試験については、対策も大切ですが、それ以上に日頃から教育問題などに関して自分なりの意見をもつようにすることが大切だと思います。私も大学の授業内容について友人と日頃から長い時間、議論をしていました。そういった日常が、試験の場面でも自信をもって発言ができたことに繋がったと思います。

Q5. 教育実習で学んだことを教えてください。

生徒の反応を拾うことの難しさと大切さを学びました。特に授業を行った際に、発問を投げかけると生徒の反応はさまざまで、自分が予想していた通りの答えや反応もあれば、まったく予想していなかった反応が返ってくることもありました。最初は授業を進めるという意識が強いあまり、自分が求めていた反応をする生徒の声のみを拾ってしまっていたのかもしれません。回数を重ねていくうちに自分の授業は良い解答、的確な反応ができる生徒とのみで行われており、授業で手を挙げるにしても「間違っていたらいけない」という雰囲気が生徒のなかに見受けられました。この経験から以後は生徒のさまざまな反応を少しでも拾うように努力し、授業者として意識しなければならないことだと感じるようになりました。

Q6. めざす教員像を教えてください。

「何よりも教師はまず授業」というゼミの先生からの言葉を忘れず、専門性豊かで、さまざまな切り口から授業を展開できる教員を第一にめざします。また生徒指導では、生徒が行き詰まりや葛藤を抱える場面において一人ひとりの成長へのプロセスをより大切にし、彼らの自己肯定感を高められるようにしていきたいです。

Q7. 教員をめざす在学生にアドバイスをお願いします。

大学生活を振り返るとうまくいったという感覚はなく、むしろ自分の不器用さに苦しむことばかりだったと思います。しかし、そんな日々だからこそ自分の弱さと向き合い、「自分はまだまだ勉強が足りない」という意識を原動力に変えていくことができました。皆さんもさまざまな葛藤を抱えていると思いますが、ぜひ自分の弱さを痛感する「苦い経験」をたくさん重ね、自分には何が足りないかを恥じずに認めるところから始めてほしいです。その経験は皆さんにとってきっと大きな一歩になると思います。頑張ってください。