有機構造化学研究室 (内田健一研究室)

植物ホルモンをはじめとするさまざまな生理活性物質は、成長段階や外的刺激などによって生産量や分解速度がダイナミックに制御されることにより、正常な植物体を維持しています。このような生理活性物質は、一般には、植物体中にはごく微量しか存在しませんが、種々の実験を行うためにはたくさんの試料が必要になります。当研究室では、有機合成によってさまざまな生理活性物質をつくり、生理作用を調べる研究を行っています。また、植物ホルモンは、多くの段階を経て植物中で生合成されますが、その中間体や代謝産物の構造化学的研究や、新規の植物ホルモンの構造決定なども行っています。

基本情報

教員名・所属 内田健一准教授 / 理工学部バイオサイエンス学科
専門分野 有機合成化学、天然物の構造解析
研究テーマ

植物ホルモンなどの生理活性物質の合成化学的研究、および有機天然化合物の構造決定に関する研究

研究キーワード 有機合成化学、植物ホルモン、天然有機化合物、NMR、構造解析
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研究紹介

ジャスモン酸類の光学分割法の開発研究

ジャスモン酸は、病傷害応答や老化、花の形態形成など、さまざまな生理作用を持つ植物ホルモンの一つです。ジャスモン酸には、4つの光学異性体が存在しますが、生体内で生産されるものは、そのうちの一つである、(+)-7-イソジャスモン酸です。市販されている原料を用いて、ジアステレオマーに変換することにより、光学異性体を分離し、それぞれの異性体の生理活性を調べます。

 

OPDAおよびその類縁体の化学合成と生理活性の解明

ジャスモン酸は、細胞膜の成分である不飽和脂肪酸から数段階を経て生合成されますが、近年、その中間体の一つであるOPDAに生理活性があることがわかってきました。本研究では、OPDAやその類縁体を化学合成することにより、OPDA類の生理活性について詳しく研究しています。

 

安定同位体標識化合物の合成研究

植物ホルモンなどの微量物質が生体中にどのくらい存在するかを正確に定量分析するためには、安定同位体化合物を内部標準とする方法が有効です。安定同位体とは、重水素や13C,15Nなど、天然には微量しか存在しない質量の重い原子です。これらは、普通の水素や炭素、窒素と化学的な性質は変わりませんが、質量が重いために、これらの原子を含む化合物は、質量分析計で区別して観測できます。さまざまな生理活性物質の安定同位体標識化合物を合成する方法を研究しています。

論文発表・学会発表

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