法学部のゼミ

憲法学、表現の自由
最近出された最高裁判決を中心に、ディスカッションやディベート、模擬裁判を通して、判例の理解を深めていくことを目的としています。模擬裁判では、実際に起きた事件をもとに、シナリオを作り、いくつかの役を自分で演じることで、関係者の考え方をより深く「理解」できたりすることができ、「机の上だけではない」生きた法律の修得をめざします。ゼミでは、公務員試験に出るような判例を扱うこともあり、就職活動との相乗効果も期待できますし、憲法だけでなく、生活に密着する法律なども、取りあげて学生間で議論をするので、学修のための環境は理想的です。
本ゼミでは、学生主体的な活動を重視しています。たとえば、授業における発表の準備(判例報告)だけでなく、夏・冬休みの施設見学、高校生の前で行う模擬授業&オープンキャンパス等への参加についても、学生が企画・立案を担当しています。 最近では、社会で活躍している卒業生など(警察官、弁護士、法務教官、民間企業)にゼミに来てもらい、話をしてもらうことが増えています。質問の内容を事前に考えたり、それを当日に空気感を見ながら入れ替えたり、メモを取りながら質疑応答にうまく「参加・対応」したり、五感を駆使しながら、学生自らがすべての内容を企画・立案・司会進行をしていきます。とても大変な作業ですが、自らが主体的に参加しつつ、「楽しんで学ぶ」授業になると、より達成感が感じられることでしょう。高校生(や保護者)と話し合ったり、社会における現場の人の意見を聞くことは、貴重な経験です。場合によっては、自分とまったく関係ないと思っていたこと(仕事)が、急に身近に感じられたり、「学生の成長やセンス」が、より鮮明に感じられる機会となっています。
会社法、金融商品取引法
株主総会、コーポレートガバナンス、FinTechの研究
本ゼミでは、前期は、事例問題を検討・議論することにより、会社法分野の基本論点を学び理解を深めていくとともに、会社法分野に関連する最近のトピックのテーマ報告を行うことで、最近の話題についても触れて知見を深めていきます。後期は、模擬株主総会や投資体験学習、さらには模擬裁判を通して、実践的に会社法を学んでいきます。これらすべてをグループワークで行っていくことにより、会社法分野の理解を深めるだけではなく、コミュニケーション能力やディスカッション能力も高めていきます。
露木ゼミ特色1:めざすところは「自律と自立」
自分で自分を律しやるべきことをやり(自律)、自分の力で自分の道を切り拓いていく(自立)。このため、ゼミ長が開始の挨拶から終了の挨拶までの司会進行、副ゼミ長が学生の出欠確認、幹事長が学生同士の懇親会やレクリエーションの企画をするなど、学生主体で運営します。
露木ゼミ特色2:「デジタル時代の財産保護」
本ゼミのゼミ生は、インターネット上での権利侵害の手法や、デジタルデータの保護のための情報セキュリティの方策、AI生成物の保護方法など、最先端の法律問題を研究します。ゼミ生の研究判例は、最先端のIT判例。教科書に掲載されていない最先端の判例調査分析をして、35年先の社会を見すえた予防法務のためのソリューションの探求をしています。
露木ゼミ特色3:Welcome to the Internet,the Treasury of Knowledge
パソコンを経由してつながる世界は知の宝庫。本ゼミの主戦場はパソコン教室。判例調査は、図書館の地下倉庫にある紙の判例集ではなく、データベースを活用します。
露木ゼミ特色4:グループ研究
完璧な人間なんか一人もいない。でも、みんななにかしらの得意なところがある。みんなの得意なところをつなげれば、完璧なものが出来上がる。本ゼミでは、どんな世界に行っても役に立つ相互協力能力が向上します。
露木ゼミ特色5:プレゼンテーションとディスカッション
課されるミッションは、バエるプレゼン資料作成と小学生でもわかる平易な言葉での説明、確認クイズで知識検討です。判例の文章は難しいですが、本ゼミのゼミ生になれば、誰でもわかる言葉で事件の概要と解決方法、今後の予防方法の説明ができるようになります。
民法
最近の判例や学術論文等を基に、今後民法学が取り組むべき課題について検討しています。
「民法」は、経済活動や家族生活など、人びとの日常生活にかかわるさまざまな領域を対象としています。当ゼミでは、そのような民法の広範な対象の中から参加者の関心に応じてさまざまなテーマ(最近では、いわゆる旧優生保護法や選択的夫婦別姓制度の問題)を取り上げて、今後の民法学が取り組むべき課題について考察しています。主な活動内容は判例・テーマ報告やディスカッションといったオーソドックスなものですが、参加者の希望に応じて模擬裁判や裁判所見学を実施したりもしています。「教員が参加者に教える」というより、「教員も参加者も一緒になって学ぶ」というスタンスを大切に、民法を研究しているゼミです。
民事訴訟法、環境法、医事法、情報法
環境・医療・情報分野の民事訴訟の未来
本ゼミでは、新しい技術を使っていくうえでどのようなトラブルが発生するのかを考え、その問題を模擬裁判形式で議論しています。特に、医療・環境・情報分野でAIやロボット、メタバースを用いた場合を想定し、民事裁判での議論を行い、①どのような事故が起こり得るのか、②誰にどのような責任が生じるのか、③今後どのような対応が必要なのか、を考えます。 学内での模擬裁判に加えて公開模擬裁判も行い、外部専門家との意見交換も行っています。また、実際の裁判を理解するために、裁判の現場でのフィールドワーク、弁護士との意見交換会を行うほか、企業見学、研究所訪問なども随時行っています。
犯罪者処遇、被害者支援
犯罪者や非行少年の立直りと被害者の支援に向けた研究
犯罪者や非行少年の立直りと被害者支援をテーマに研究しています。加害者と向き合い、被害者に寄り添うためには、現場の声を知ることが重要です。長期休暇中には、刑務所や少年院の見学のほか、警察が設置する少年センターや犯罪被害者を支援する施設等へのフィールドワークを実施します。ゼミ生は、研究に関するグループワークのほか、スポーツや懇親会等のイベントも自分たちで企画し、生き生きと活動しています。明るくほのぼのとしたゼミ生が多く、卒業後も気軽に立ち寄れるアットホームな雰囲気です。卒業生による就活相談は、現役ゼミ生から特に人気があります。仲間との絆を大切にしながら、将来に繋がるゼミ活動を展開しています。