2026年08月25日
帝京大学大学院 宮久保朋子さん(医学研究科4年)、帝京大学医真菌研究所教授 槇村浩一らの研究グループが、難治性の眼感染症である真菌性角膜炎について、ブタ角膜を用いて抗真菌薬の効果を組織レベルで評価できる ex vivo実験モデルを報告しました。
真菌性角膜炎は、糸状菌や酵母などの真菌によって角膜に生じる感染症で、重症化すると不可逆的な視力低下をきたします。また、抗真菌薬に対する薬剤感受性試験の結果と、実際の臨床効果とが必ずしも一致しないことが問題となっています。一般的な抗真菌薬感受性試験では、主に分生子を用いるため、実際の角膜組織内で発育した菌糸への薬剤効果を十分に反映しない可能性がありました。そこで本研究では、角膜組織内での真菌の発育と抗真菌薬の効果を評価できる実験系の構築に取り組みました。
今後、異なる菌株や抗真菌薬、薬剤濃度について検討を進めることで、より臨床的な治療効果の予測、新規抗真菌薬の評価、さらには真菌性角膜炎の治療法開発につながることが期待されます。
本研究成果は2026年8月5日(水)に「Investigative Ophthalmology & Visual Science August 2026, Vol.67, 13.」に掲載されました。