2026年04月10日
2026年3月25日(水)、ガットフォセ財団ディレクター Delphine MARCHAUD氏、同社日本駐在 森田貴之氏、一般社団法人日本アロマセラピー学会副理事長 久保浩子氏が、帝京大学医真菌研究センターに来訪されました。
同財団は、「アロマセラピー」の名付け親であるフランスの化学者ルネ・モーリス・ガットフォセの子孫が運営しており、世界の医療現場で患者さんのケアにアロマセラピーを取り入れ、患者さんの安寧と幸福に貢献することを目的として活動しています。今回は、同財団が主催する表彰式への参加にあたりDelphine MARCHAUD氏が日本でアロマセラピーの基礎研究を行っている大学の見学を希望されたことをきっかけに、本学医真菌研究センターの見学に至りました。
当日は、同センター副センター長・教授 槇村浩一からセンター前に掲出している真菌研究に関するパネルの紹介の後、分子生物学・生化学実験室に移動し、同センター講師 宮下惇嗣からカイコを使った創薬などの研究の説明を行いました。実際に飼育中のカイコを目の当たりにし、マウスではない動物モデルに興味を示され活発な質疑応答が行われました。その後、地下1階に移動し、高度バイオセーフティー室を前室から見学後、デジタルマイクロスコープでコウジカビを観察されました。
施設見学後は研究説明・報告会を行い、同センター非常勤講師 丸山奈保が精油による抗炎症作用の研究成果で特にゼラニウム油とローズ油についての成果を説明しました。続いて同センター客員准教授 石島早苗が、精油による抗真菌活性の検出実験で特にレモングラス油とシソ油の併用による強い抗真菌活性が得られたことを報告し、その研究が、アロマインソールの開発に繫がったことを説明しました。最後に、同センター教授 加納塁が、動物からの真菌感染症を防ぐためにも有効な、精油による抗菌活性を添加した動物用シャンプーやイヤークレンジングなどの開発とその効果についての説明を行いました。それぞれの研究に対し、さまざまな意見交換が行われました。
帝京大学医真菌研究センターは、2026年4月1日(水)に改組し、帝京大学医真菌研究所に名称変更しました。同研究所では、25年以上前から抗菌アロマセラピーの研究を行ってきました。世界では新興真菌症として、同研究所で発見されたカンジダ・アウリス(Candida auris)などの耐性(AMR)真菌感染症が問題となっています。そこでAMR真菌に対しては引き続き、抗真菌薬の開発研究とともに抗菌アロマセラピーを含めた補完・代替療法の研究もさらに発展させていきます。