2025年12月12日
2025年11月4日(火)、帝京大学法学部政治学科准教授 朴井晃のゼミが、いちよしビジネスサービス株式会社 龍元裕志氏をゲストスピーカーとしてお招きし、「災害備蓄食の今・これから」をテーマとした講義を実施しました。朴井ゼミは「地方自治」を研究テーマに掲げ、公共サービスのあり方を多角的に学びながら、地域課題の解決を実践的に探究しています
朴井ゼミでは本年度の青舎祭で、東京都八王子市内で活動するフードバンク「バラエティクラブ」からご提供いただいた期限切れ間近の災害備蓄食を活用し、学生が企画・調理・販売を行う朴井キッチンと朴井カフェを出店しました。防災と食の持続可能性をテーマとしたこの企画では、災害備蓄食を非常時の食に限定せず、フードロス削減や地域福祉と結びつく日常の食として再発見する試みを行い、多くの来場者から関心を集めました。
今回の講義では、その活動にご協力いただいた、いちよしビジネスサービス株式会社で災害備蓄食販売担当の龍元氏を講師に迎えました。災害備蓄食の市場動向や開発の背景、さらに東京都帰宅困難者対策条例における備蓄義務の位置づけなど、制度面と企業実務の両面からお話しいただきました。進化を続ける備蓄食の現状や、避難所運営における食の重要性に加え、企業・自治体・市民が連携して支え合う防災のあり方にもふれたお話もありました。また、同社が取り扱う実際の備蓄食を試食しながら、災害時でもおいしく食べられる工夫や、アレルギー対応・栄養バランスへの配慮など、多様な人びとを支える「食のインフラ」としての社会的役割について理解を深めました。参加した学生からは「災害備蓄食がおいしく、開発の背景に企業の努力を感じた」「防災を“食”から考える視点は新鮮で、行政の取り組みにもつなげて考えたい」「企業が社会課題の解決に挑む姿勢に感銘を受けた」などの感想が寄せられ、日常生活と防災をどのようにつなげていくかを考える重要性をあらためて認識することができました。
朴井ゼミでは、来年度の青舎祭でも再び出店を構想しており、今回の講義や活動から得られた知見を研究成果としてまとめ、本学博物館での「ゼミ展」での発表もめざしています。学生たちは、「防災」と「まちづくり」をつなぐ挑戦を、これからも継続していきます。
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