2025年09月16日
2025年8月21日(木)・22日(金)、東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催された大学見本市2025~イノベーション・ジャパンに、帝京大学理工学部総合理工学科環境バイオテクノロジーコース准教授 高山優子が「ウナギ用サプリメントの開発」をテーマに出展しました。
本展示会は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の主催で、大学の研究成果を企業関係者に対してPRし、広く共同研究などのパートナーを募る国内最大規模の産学マッチングイベントとして毎年実施しており、2日間で約14,000人が来場しました。
今回出展した「ウナギ用サプリメントの開発」は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が展開する研究成果展開事業「A-STEP」において2023年度に採択された研究テーマです。
本研究では、ビタミンなどを含んだ酵母エキスとウナギの成長を促進させる油脂を一体化したウナギ用サプリメントを開発しました。高山准教授は酵母を専門とする研究者で、油脂を細胞内に蓄積できるこの酵母は、ウナギ飼料が抱える課題である添加物に含まれる油脂による水質悪化と、油脂の原料となる魚油の生産量減少を解決します。このサプリメントを混ぜ込んだ餌を摂取したウナギは、そうでないウナギと比較すると体重や胴回りが通常飼育より早く増加し、市場価値の高いウナギの比率が上昇しました。今後はウナギなどの魚類のほかに、畜産や健康食品・サプリメントへの活用も期待されています。
本学のブースでは、養殖分野の研究機関や業者、酵母培養企業、起業支援団体など多くの人が来訪し、本酵母の効果をはじめさまざまな活用・展望について多くの質問・議論や共同開発の希望が寄せられました。
本展示会をきっかけに、本研究の発展と社会への実装が期待されます。これからも本学は、保有する知的財産を積極的に展開し、社会へ還元していきます。
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