2026年07月28日
2026年7月4日(土)・5日(日)、佐賀県立男女共同参画センター・佐賀県立生涯学習センター(佐賀県佐賀市)で開催された、第40回日本核医学技術学会九州地方会学術大会熊本大会において、本学学生の菊地優夏さん(福岡医療技術学部4年)が、学生奨励賞を受賞しました。
菊地さんは、帝京大学福岡医療技術学部診療放射線学科講師 関川祐矢の指導のもと研究を進めており、同学会で「ATTR型心アミロイドーシスに対する99mTc-PYPプラナー像における深層学習を用いた関心領域再現性の検討」というタイトルで研究発表を行いました。
菊池さんの研究は、ATTR型心アミロイドーシスが疑われ、99mTc-PYP心筋シンチグラフィ検査を受けた症例を対象に、AIを活用して心臓の関心領域(ROI:Region of Interest)を自動的に推定する技術を開発・検証したものです。99mTc-PYP心筋シンチグラフィでは、心臓への放射性医薬品の集積を評価することで診断を行いますが、その際に心臓の位置を正確に設定する作業は検査者の経験に左右されやすく、特に集積が少ない症例では心臓の位置を判断することが難しいという課題があります。本研究では、核医学部門に従事する診療放射線技師が設定した心臓ROIを教師データとしてAIモデルを構築し、学生がROIを設定する際にAIによる支援を行った場合と行わなかった場合を比較しました。その結果、AIによる支援を受けた場合は、診療放射線技師が設定したROIとの一致度であるDICE係数が有意に向上し、ROI設定の再現性が高まることが確認されました。特に、心臓への集積が乏しい症例においても、AIが候補領域を視覚的に提示することで、より適切なROI設定を支援できる可能性が示されました。本研究成果が、99mTc-PYP心筋シンチグラフィにおける検査者間のばらつきを低減し、より客観的で再現性の高い画像解析につながることが期待され、今回の受賞につながりました。菊池さんの今後の活躍が期待されます。