2026年06月25日
帝京大学福岡医療技術学部理学療法学科講師 壇順司が、大牟田市動物園の高齢ヤギおよびヒツジ3頭の関節変形に対しカスタムメイド装具療法を導入し、その有効性を見出しました。
壇講師と大牟田市動物園は、2020年の大学祭で獣医師から相談を受けたことをきっかけに共同研究を開始し、定期的に園を訪れ、獣医師や飼育員とともに動物のケアや、継続的な支援を行っています。同動物園スタッフと密に連携し、素材選びから採型方法に至るまで試行錯誤を重ね、それぞれの状態に合わせたカスタムメイドの装具を開発しました。開発した装具の違いそのものが、高齢動物ケアにおける個別対応の重要性を示しています。装具を装着した3頭は、いずれも自立歩行を維持しながら過ごすことができ、高齢動物の生活の質(QOL)向上に大きく寄与しました。
本研究成果は、理学療法の知見が人だけでなく動物福祉にも応用できることを示す地域連携の新しいモデルケースとして高く評価され、2026年3月23日(月)発行の日本野生動物医学会誌31巻1号に掲載されました。また、本論文は理学療法分野から初めて日本野生動物医学会誌に投稿された研究であり、これを機に同誌では新たに「リハビリテーション医学」分野が新設され、本研究がその第1号論文となりました。
壇講師はこれまで、大牟田市動物園と協働しながら、高齢動物のケアや福祉向上に継続的に取り組んでおり、今回の論文掲載は、こうした地域に根ざした実践と貢献が学術的にも認められた形となります。
福岡キャンパスでは今後も、地域社会と連携しながら、医療技術の専門性を社会へ還元する教育・研究活動を推進していきます。