2025年11月08日
2025年10月24日(金)、帝京大学板橋キャンパスで、医学部5年生によるベトナム臨床実習の報告会を行いました。
学生は同年7月に現地を訪問しており、感染制御や国際医療、ベトナムの医療事情について学び、多角的な視点から理解を深め、その経験をスライドを用いて報告しました。報告では、ベトナムにおける病院の位置づけと医療資源の分布が診療の現場に与える影響が論点となりました。また、主要な対象疾患の構成が日本と大きく異なり、感染症・熱帯病の比重が高いこと、同じ疾患であっても発生状況や流行のパターンが日本と大きく異なることが具体例とともに示されました。さらに、限られた資源下で実践される感染制御が日本の標準的運用とどのように違い、どのように現場に適合しているかについても活発に議論が交わされました。こうした制度・資源・疾患構成・感染対策の違いを学ぶことで、公衆衛生の本質をより深く理解できたことは、学生にとって大きな成果となりました。
今回の報告会を通して、学生は現地での学びを日本の臨床・公衆衛生へ照らし合わせ、次の学習と実践につなげる視点を得ることができました。今後も帝京大学では、学生の学修・医療活動の質向上に寄与し、国際的視座に立つ医療人の育成へとつなげることをめざします。