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2025年09月26日

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片岡准教授らの研究グループが、構造的心疾患(SHD)専用 放射線防護板FORUshieldの被ばく低減効果と作業性を実証しました板橋キャンパス

2025年9月15日(月・祝)、帝京大学医学部内科学講座准教授 片岡明久と同大学大学院医療技術学研究科教授 古徳純一、同先端総合研究機構 産学連携推進センター助教 高田剛志、および、栁川文香 医師(当時:医学部附属病院 常勤麻酔科医)らの研究グループは、開発した構造的心疾患(SHD)専用の放射線防護板FORUshield(フォルシールド)の被ばく低減効果と作業性をモンテカルロシミュレーションおよび臨床現場の双方で実証しました。

心臓弁膜症に代表される構造的心疾患(SHD)のカテーテル治療では、X線透視下で経食道心エコー(TEE)を行うため心エコー医師は患者の右側に立つことで胸部より下の部分に強い散乱放射線を浴びます。特に腰や下半身への被ばくが大きいにもかかわらず、TEEの作業性を損なわない実用的な遮蔽器具がないことが課題でした。本研究グループは、放射線防護板の構造に関する特許(第7734428号)を取得し、構造的心疾患(SHD)専用の放射線防護板FORUshield(フォルシールド)を株式会社エムエス製作所と共同開発しました。本研究では、開発したFORUshieldの実用性を確認するため、被ばく低減効果と作業性を検証しました。世界で類を見ないシミュレーションと実測の併用検証の結果、腰や下肢の被ばく線量を顕著に減少させることを示しました。
この新しい防護板により、職業被ばくリスクが減少し、より多くの心エコー医が安全にSHD治療に従事できることが期待されます。
また、本研究成果は、2025年9月15日に「JACC:Asia(Journal of the American College of Cardiology: Asia)」に掲載されました。

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