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2024年09月09日

板橋キャンパス日下部講師が第123回日本皮膚科学会総会で優秀演題賞を受賞しました

2024年6月6日(木)から9日(日)にかけて国立京都国際会館にて開催された第123回日本皮膚科学会総会において、帝京大学薬学部医療薬学講座講師 日下部吉男らの研究グループが優秀演題賞を受賞しました。本総会は、1901年から開催されている歴史ある総会で、今回は「皮膚のふしぎ」をテーマに実施され、日下部講師の研究グループは「アポトーシス・ネクロプトーシス・パイロトーシス抑制によるSJS/TENの新規医薬品の開発」という題目で重症型薬疹に対する新しい治療薬について発表しました。

薬疹とは、薬を飲んだり、その薬の代謝物によって引き起こされる皮膚の病気で、一般的には全身に赤い斑点(紅斑)や小さなブツブツ(丘疹)が現れることが多いですが、症状が重篤な場合は皮膚の症状だけでなく、呼吸困難や肝臓・腎臓の機能が低下し、最悪の場合には命にかかわる重症型薬疹になることがあります。つまり重症型薬疹は、たとえば痛み止めを服用しただけで命にかかわるような状態に至ることがあるため、非常に危険な病気です。重症型薬疹に対する現行の治療法は主に対症療法であり、症状を緩和することを目的としていますが、この治療法にはさまざまな副作用のリスクが伴います。日下部講師らの研究は、重症型薬疹に対する新たな治療法の開発が急務とされているなかで、新しい治療薬として有望な薬剤を発見したこと、今後の治療に大いに役立つことなどが高く評価され、受賞に至りました。日下部講師は受賞に際し「今回で第123回と歴史があり、参加者が8000人を超える日本皮膚科学会で優秀演題賞をいただき、大変光栄に思います。研究を支えてくださったすべての方がたに心から感謝申し上げます。今後も皮膚科学の発展に貢献できるよう、引き続き努力していきます。」とコメントを述べました。日下部講師の今後のさらなる活躍が期待されます。

共同発表者

露木 貴浩(北海道大学大学院薬学研究院創薬科学研究教育センター)
長谷川 瑛人・濱 菜摘・ 阿部 理一郎(新潟大学大学院皮膚科)
渡辺 秀晃(昭和大学横浜市北部病院皮膚科)

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