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2023年07月28日

八王子キャンパス元JICA職員による特別授業を実施しました

2023年7月12日(水)、帝京大学八王子キャンパスにて、独立行政法人国際協力機構(JICA)でパキスタン事務所長、国際緊急援助隊事務局長、JICA地球ひろば所長などを歴任された貝原孝雄氏を招聘し、本学外国語学部国際日本学科教授 西岡淳の開講科目「国際協力論Ⅰ」内で、特別授業を実施しました。貝原氏はアフガニスタン、パキスタン、カンボジアなど、治安情勢が不安定な地域・時期での在外経験が豊富であり、特に2001年タリバン政権崩壊後のアフガニスタン復興支援では、現地事務所の設立、教育、保健、農業、インフラ整備に尽力し、女性の権利向上をめざした女性教育の推進にも携わりました。

本講演では日本人初の国連難民高等弁務官を務め、2003年から10年間にわたり初代理事長としてJICAを率いた故緒方貞子氏の精神「国際協力を日本の文化に」をテーマに、JICAの事業概要や日本が行う国際協力、ODAの意義について話しました。「情けは人のためならず」との言葉から、現在のウクライナ情勢に伴うエネルギー・食糧問題を例に、世界のどこかが戦争・紛争になると日本国内にも影響が及ぶからこそ「一国平和主義はなりたたない。平和構築事業や途上国支援に寄与することが、いずれ日本国内の発展にもつながる」と力強く語られました。
また、実際にアフガニスタン赴任中に見聞きした現地の暮らしについても「日本と全く変わらない人びとの生活がある」「どんな立場の人も一人のただの人だった」とさまざまなエピソードを披露いただき、現地に密着してどんな立場の人とも友好を結ぶことでJICAの活動上、思いもよらない場面で助けられ、地域住民からの感謝を肌で感じることもできたと、心で人とつながる大切さを話しました。

講演の最後には「日本のあらゆる若い世代に、何でもみてやろう、何でもしてやろうという姿勢を意識的に持ってもらいたい」という緒方氏の言葉を受講学生に投げかけ、日本、そして世界の将来を担う若者世代への期待を語られました。

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