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2022年08月15日

八王子キャンパス大塲ゼミがグローバル・スタディーズ演習での研究成果を展示しました

2022年6月15日(水)〜7月4日(月)、帝京大学総合博物館ミュージアムプラザにて、本学外国語学部外国語学科准教授 大塲麻代ゼミが、グローバル・スタディーズ演習の研究成果を展示しました。

大塲准教授のグローバル・スタディーズ演習では、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」にかかわる途上国の子どもたちが直面する問題について研究しています。本研究プロジェクトは「世界の児童労働-今私たちにできること」をテーマに、学生が発案し始動しました。コロナ禍で外国語学部の全員留学が延期になったことから、大学2年後期に始まった演習授業では、学生たちが世界の諸課題に関心を寄せましたが、未来をつくる子どもたちが労働していることに大きな疑問を抱き、「児童労働」を取り上げることが決まりました。学生たちは文献調査を行い、途上国の児童労働問題に取り組む国内の非営利団体ACE(エース)へインタビューを実施しました。2021年度後期から始動し、春休み期間には展示に向けた企画書も作成し、総合博物館から具体的なアドバイスをもらいながら展示の準備を進めました。2022年4月に入るとゼミ生は班ごとに役割分担を行い、準備を加速させました。また、ACEへのインタビュー実施にあたっては、直接依頼するところから学生自身がかかわり、オンラインでのインタビューを実現させました。インタビューを通して、学生たちは児童労働問題に対する一層の理解を深め、解決の糸口を見つけることができました。展示会ではインタビューの様子を放映し、展示の最後のコーナーでは来場者の意見を取り入れるため「聞かせて あなたのできること」とした掲示用スペースを設け、来場者の児童労働問題に対する意見を募りました。コメントには、私たち自身の身の回りの商品はどのように製造されているのか、原産地はどこなのか、どのような労働環境により生産されているのか、フェアトレードの商品に目を向けたいなど、大塲ゼミの展示に出会ったことにより来場者の視点に変化を感じさせる内容が並びました。

本展示を通して、学生たちは自ら現状を知ろうとすることの重要性を学び、寄付や募金、フェアトレード商品の購入や、学んだことを共有・発信するなど、自分たちでも取り組めることがあることに気がつきました。また、学生たちは本展示の成果として「問題の背景を追求すること、展示を完成させるまでの計画的な準備、最後までやり切ることの重要性と責任感、他人に見てもらうための客観的な見せ方、チームワークによる達成」などを挙げていました。SDGsにまだ関心がない方も含め、誰かに見てもらう物を準備するには、相手に伝わる見せ方としての「発信力」が重要であり、その視点に気づく貴重な機会になったと話しました。大塲准教授は「学生たちが、共に関心をもつ世界の課題について調べるだけでなく、調べたことを発信することで生まれる「知の共有」が大切であり、本展示会が学生と来場者双方にとって「知の交流」になっていれば幸いです」と述べています。展示会には他学部の学生や学外の方からのコメントもあり、学生たちの刺激になっていたと話されました。大塲准教授は、展示会の実施を通して、座学だけでは見えてこない学生一人ひとりがもつ多彩な才能を垣間見ることができたのも嬉しかったです、と述べていました。

新型コロナウイルス感染症の拡大と行動制限は学生たちの活動にも変化をもたらしましたが、オンラインや大学施設の活用など新たな試みも生まれ、一人ひとりの取り組みが大きな成果をもたらすことを本展示の経験を経た学生たちの言葉が証明しています。帝京大学では、今後もSDGsをはじめとする学生の研究活動を応援していきます。

本プロジェクトメンバー
外国語学部外国語学科英語コース3年
福島 輪、森田 優叶、湯本 真奈、福田 喬子、種村 魁、林 美樹嘉、齋藤 朱吏、寺田 春都、石井 貴也、木村 美咲

外国語学部の詳細はこちら
大塲麻代准教授「グローバル・スタディーズ入門Ⅰ」のシラバスはこちら
大塲麻代准教授「グローバル・スタディーズ入門Ⅱ」のシラバスはこちら
帝京大学SDGsへの取り組みはこちら

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