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2022年03月24日

帝京大学スポーツ医科学センターがセミナーを実施しました

2022年3月12日(土)、帝京大学スポーツ医科学センターにて、スポーツ医科学セミナー”安全×競技力向上”と題し、第1部「明日からの指導を変える!-5つの視点-」、第2部「東京オリ・パラ2020を支えたスポーツ医科学の舞台裏」の2部構成で実施しました。
このセミナーでは、スポーツ現場において指導的立場で活動している方に対し、医師やアスレティックトレーナーなどの医療的専門家がいなくとも安全に活動するための基礎知識や活動の安全性と競技力向上を両立させるための基礎知識について紹介されました。当日は、オンラインと対面でのハイブリッド開催となり、対面での参加者に対しては、希望者にスポーツ医科学センターの施設見学も行いました。

第1部では、”安全×競技力向上”というタイトル通り、スポーツ指導者に向けた5つの視点を説明しました。スポーツ関連突然死、けが、トレーニング準備と計画、栄養面や疲労まで、選手を取り巻くさまざまな側面をサポートするためのレクチャーを行いました。
第2部では、2021年8月に開催された東京オリンピックで選手のサポートを行った教員からの実体験を紹介し、世界規模の大会でも一つひとつのチームでも大切にすべき点は一緒であるとの話がありました。4年に一度開催されるオリンピックは、スタッフも初めてのことが多く、マニュアルを準備しても臨機応変に対応する力が求められます。そして、テレビには映らないよう目立ってはいけない立場でありながらも、選手が最大限のパフォーマンスを発揮できるようサポートをする裏側の活動を垣間見ることができました。

空手女子組手55㎏級日本代表で東京オリンピックに出場した本学職員で空手道部コーチ 宮原美穂は、「私が出場するにあたりサポートをしてくれたスタッフは、何か起きた時にすぐに対応できる準備をしてくれました。これは当たり前のことではなく、選手が思い切り競技に専念できるのはサポートがあるお陰だと思いました。4年に一度の大きな舞台を前に、選手は一生懸命立ち向かっていますが、支える側も大会を迎えるまでの過程や本番当日も各場所に分かれて役割を果たしていることを聞いて、感謝の気持ちがさらに深まりました」とセミナーを受講した感想を述べました。
ほかの参加者からは、「分かりやすくバランスの良い内容でした」「さらに踏み込んだ専門的な観点から講義を聞いてみたいです」「普通では聞けないオリンピックの裏方のサポートを知ることができて良かったです」などの感想がありました。スポーツ指導者やトレーナーの参加者が多かったため、テーマを絞り、内容を掘り下げた演目を希望する声があるなどアスリートをサポートする熱意を感じることができるセミナーとなりました。
今後も帝京大学スポーツ医科学センターでは、日々の活動を検証・研究し、その成果や知見を学会や論文を通して広く社会に還元していきます。

講演者・講演内容

第1部 明日からの指導を変える!-5つの視点-

スポーツ医科学センター助教 松永悠希(アスレティックトレーナー)
「安全な環境づくりのはじめの1歩」-スポーツ関連突然死を防ぐ環境づくり

スポーツ医科学センター助教 平畑佑輔(スポーツドクター)
「甘くみないで捻挫と打撲」-スポーツ外傷がもたらす悪影響

スポーツ医科学センタースタッフ 佐藤勝富嗣(ストレングス&コンディショニングコーチ)
「トレーニング指導に必要な原理・原則」-安全なトレーニングのための準備と計画

スポーツ医科学センター助教 大村香織(管理栄養士)
「スポーツ栄養で選手を元気に」-運動の効果を最適化する栄養補給

スポーツ医科学センター助教 佐賀典生(サイエンス部門)
「疲労とは何か?」-選手の疲れを様々な角度から考える

第2部 東京オリ・パラ2020を支えたスポーツ医科学の舞台裏

スポーツ医科学センター准教授 加藤基(アスレティックトレーナー)
「安全な大会運営に必要な管理体制」

スポーツ医科学センター助教 大桃結花(アスレティックトレーナー)
「競技パフォーマンス最適化のサポート実例」

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