2020年10月01日
帝京大学医療技術学部臨床検査学科教授 鈴木幸一が研究代表を務める国際共同研究グループによる研究課題「DNAクロマトグラフィーを用いた一体型ブルーリ潰瘍診断キットの開発」が、公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金「GHIT Fund」からの研究助成に採択されました。
このプロジェクトでは、顧みられない熱帯病の1つであるブルーリ潰瘍を、特別な技術や高額な装置を必要としない、どこでも誰でも検査可能な一体型の簡易検査キットを国際共同研究グループによって開発します。
この簡易検査キットができることにより、疑わしい皮膚病変を有する患者さんを早期に診断し、WHOが推奨する抗菌薬で適切に治療することが可能となります。顧みられない熱帯病の1つであったブルーリ潰瘍に対して初めて適切な検査と治療を行うことが可能となり、それによって関節可動域に後遺症を残す子どもたちを減らすことにつながります。また、この診断キットによりブルーリ潰瘍が否定された症例も、その他の可能性が検討されることで、より診断や治療の精度を上げることができます。すなわち、ブルーリ潰瘍だけでなく、その他の皮膚疾患をかかえる患者さんを減らすことに貢献できることになります。