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2019年12月23日

岡部ゼミが八王子市夢美術館の特集展示に特別協力しました【文学部】

2019年11月23日(土・祝)~12月8日(日)、八王子市夢美術館(東京都八王子市)にて第4期収蔵品展示(特集展示)が開催され、帝京大学文学部史学科教授 岡部昌幸のゼミが特別協力しました。この展示では八王子市夢美術館のコレクションから八王子にゆかりのある画家・版画家の作品が展示され、その中で洋画家小島善太郎の画塾生時代の美術解剖図について、何をもとに描かれたのか、岡部ゼミと八王子市夢美術館が合同で調査した成果が特集展示されました。

この調査は、八王子市夢美術館のコレクションである小島善太郎の画塾生時代の解剖図について、岡部教授が調査依頼を受けたことにより昨年から始まりました。調査の結果、太平洋画会研究所時代の小島善太郎の解剖図は主に、当時指導を受けていた洋画家・書家の中村不折の著作を手本に描かれていたこと、中村不折が手本にしたのがフランスの彫刻家・解剖学者ポール・リッシェであったことから、小島善太郎が日本にいながら間接的にフランスの解剖学を学んでいたことなど、小島善太郎、中村不折、ポール・リッシェの解剖図についての相関性が明らかになっています。

本学文学部史学科、文学研究科日本史・文化財学専攻博士課程の卒業・修了生で今回の調査の共同研究者である岩崎達也氏は「地元が同じ八王子ということが小島善太郎に興味を持ったきっかけだった。画塾生時代の勉強の跡が残っているのが面白いところ」と小島善太郎の魅力を語りました。また岡部研究室に所属する滝口紫苑さん(文学部3年)は「今後は自分の地元にゆかりのある画家についても研究し、将来は学芸員として働きたい」と話しました。

合同調査は2年目に入り、今後の研究について八王子市夢美術館館長 川俣高人氏は「教えた側ではなく教わった側の資料が残っているということは大変珍しい。今回の特集展示は主には昨年の研究成果になるが、さらに研究を続け今後も成果を展示する機会を設けたい」と話しました。

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