2025年09月02日
2025年8月25日(月)~28日(木)、帝京大学大学院公衆衛生学研究科の学生が、南カリフォルニア大学(University of Southern California:USC)を訪問し、国際保健学実習を実施しました。
本実習は、2017年に締結された帝京大学とUSCとの学術協定を基盤とし、帝京国際サマースクールにおける学生交流の延長線上に企画されたものです。これまでは、帝京国際サマースクールという単位互換プログラムにおいてUSCから学生を受け入れてきましたが、本学から学生を派遣するのは今回が初めてです。同研究科准教授 小原崇一郎とUSC Global Medicine Program Manager Ryan Seuffert氏との協働による準備と設計を経て、実施に至りました。
今回は、学生2人・教員1人の計3人が参加し、現地での授業聴講や施設見学を通して国際的視野を深めました。USC Global Medicine Program の授業では、解剖学やマラリア、国際保健概論を学び、健康課題が普遍的であることを理解しました。また、USC Student Health Centerの施設見学では、メンタルヘルス支援や麻薬の拮抗薬であるナロキソンを含む医薬品自動販売機の設置によるオピオイド危機対策といった先進的な取り組みを視察しました。さらに、ロサンゼルス中心部のホームレス居住地域を訪問し、健康格差や社会的弱者支援の現場を体験しました。
参加した学生からは、「現地の授業や施設を直接体験できたことで、国際保健の学びが理論だけでなく現実に直結していることを実感した」「日本と米国の制度の違いを肌で感じ、将来のキャリアに大きな刺激となった」といった感想が寄せられ、高い教育的効果が伺えました。
本実習は、大学の国際化推進に寄与するとともに、学部教育への展開や共同研究・教育における国際的協働の可能性を拓く成果となりました。今後も帝京大学では、学生・教員の双方向交流を継続し、さらなる国際化を推進していきます。