2025年06月21日
帝京大学医学部内科学講座准教授 片岡明久と同学部助手 鬼頭健人らの研究グループが、「パーティーバルーン負荷法」と名付けた新しい負荷方法を用いた心エコー図検査による診断手法を開発しました。
この手法は、従来用いられてきたバルサルバ法(いきみ動作による負荷方法)の代替として、小型風船を膨らませる直感的な動作により、胸腔内圧を一定かつ安全に変化させ、検査者が負荷状態を視認できるため再現性が高いという特徴があります。これにより、負荷試験が困難だった高齢者や脳卒中後患者でも安全に検査が可能となり、閉塞性肥大型心筋症(HOCM)や卵円孔開存(PFO)といった心疾患の診断精度向上につながることが期待されます。
本研究成果は、パイロット研究の結果が2025年6月3日、多施設臨床研究(INFLATE-PFOレジストリ)の結果が2025年6月12日付で、共に国際科学雑誌「European Heart Journal – Imaging Methods & Practice」に掲載されました。