オーセンティシティに関する連続研究会を文化財研究所にて開催しました。

11月18日に、当研究所所員の山田が研究代表*を務める「オーセンティシティに関する連続研究会」の第3回、第4回を帝京大学文化財研究所にて開催しました。

オーセンティシティとは「真正性・真実性」という意味であり、世界遺産制度の中では簡単に言えば「本物として残されているかどうかを測る指標」として使用されています。ある文化遺産が世界遺産リストに推薦される際には必ず記載が求められるものです。

研究会には会場とzoomからの出席がありましたが、午前と午後合わせ延べ、約100名の方にご参加いただきました。開催した研究会の趣旨は以下の通りです。

◆第3回:文化観光におけるオーセンティシティとインタープリテーション
文化観光における文化資源の「保全」「活用」及び「解釈」(インタープリテーション)を職業とする専門家が、その資源の正しい「歴史的理解」を促進する(オーセンティシティを保つ)ために何を知り、何をする必要があるのかについて考える。

◆第4回:デジタル時代における文化遺産のオーセンティシティ
文化遺産をめぐるデジタル技術の発展に着目して文化遺産のオーセンティシティを考える。

当研究所は山梨県笛吹市にあり、甲府盆地にある温泉の多くは100%源泉掛け流しの本物の温泉です。現地参加の来場者は研究会後に「オーセンティシティ」ならぬ「温泉てぃシティ」を楽しまれたようです。

ご来場、ご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。

 

* サントリー文化財団研究助成「学問の未来を拓く」
研究題名:世界文化遺産保護のための「オーセンティシティ」概念の再構築 -「本物」の判断基準に関する学際的研究-

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