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2020年05月18日

緊急事態宣言下の在学生のメンタルヘルス対応について【在学生の方へ】

在学生の皆さんへ

現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界中で猛威を振るっています。帝京大学でも、緊急事態宣言の発令に伴い、通常の実習や講義ができない事態が続いています。不要不急の外出や「3密」を避け、マスク着用や手洗い励行により感染拡大の防止に努めることはもちろんですが、このような状況下では心理面においてもさまざまな問題が生じてくることが知られています。在学生の皆さんに知っておいてほしいこと、伝えたいことをまとめましたので、皆さんのこころの健康を保つ助けとしてください。

  1. ストレスを感じるのは自然な現象です
    自宅待機や隔離により自由な行動が制限されると、以下のようなさまざまな感情や反応が生じます。

    • 自分の体調や将来のことが心配になる。
    • 怒りや不安を感じる。
    • 孤独や寂しさを感じる。
    • イライラして怒りっぽくなる。
    • 自分の取っていた行動を責めてしまう。
    • 感情が失われ、現実感がなくなる。

    これらは「拘禁反応」と呼ばれ、誰にでも起こりうる自然な心理反応であることをまず知ってください。これらの感情や反応は状況が改善すれば消失しますが、長く続いた場合には専門家への相談や診療が必要になる場合があります。

  2. 孤立を避けましょう
    直接会うことは難しくなっていますが、人と人とのつながりが断たれているわけではありません。電話、メール、SNSなどの手段で、家族や友人とのつながりを維持するように努めてください。親しい人と何気ない会話を交わした後、随分と気持ちが落ち着いていることに気づけるかもしれません。 

  3. 情報は適切に取り入れましょう
    テレビやインターネットでは、流言・デマだけでなく、あえて人の不安や怒りをあおるような話が流されている可能性があります。信頼性の高い情報にアクセスし、場合によってはインターネットを見る時間や回数を減らすなどして、不確かな情報に振り回されないようにしましょう。

    ■信頼性が高いと考えられるホームページの例
    厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
    WHO:Basic protective measures against the new coronavirus(英語)
    NHK NEWS WEB 

  4. 生活リズムを保ち、時間を有効に使いましょう
    登校することがなくなったからこそ、決まった時間に起床・就寝し、勉強する習慣を維持していくことが大変重要になります。バランスのよい食事、適度な運動、自宅でできる趣味なども、生活リズムの維持に役立つかもしれません。自分から感染を広めないように気をつけ、自分の健康を維持するだけでも十分ですが、可能ならば、将来また同じような疫病や災害が発生した際、リーダーシップを発揮して困難の対処にあたれるように、今与えられた時間を有効に使うことを心がけてみてください。 

  5. 皆で協力し合って困難を乗り越えましょう
    ちっぽけなウイルスに世界中がダメージを受けている現状をよく観察してみてください。コロナウイルスに怒りをぶつけたり、誰かを悪者に仕立て上げたりしてみても何の意味もありません。このような機会に命のはかなさを知り、分裂することなく、皆で協力し合って困難を乗り越えていきましょう。

その他、参考となるこころの健康を保つ上で有益と考えられるホームページの例

日本赤十字社:「感染流行期にこころの健康を保つために」シリーズ
筑波大学災害・地域精神医学:COVID-19に関するこころのケア

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