2017年度第2次調査報告(2)国際協力活動:発見された遺構の保存と活用

国際協力活動

発見された遺構の保存と活用

 2017年4~5月の調査において出土した第2シャフリスタン「瓦の集積」については、埋め戻しはせず、周辺に金網の柵を設置して、観光客のための屋外における露出展示とした。その際、金網が壊されたり、盗まれたりするのではないか、あるいは瓦が盗まれたり、いたずらをされたりするのではないかという懸念があった。

しかしながら、牛や羊等の家畜動物によって柵が一部壊れていたものの、人間による盗難やいたずら等の痕跡が確認できなかったことから、次の調査(2018年春)まで、同じく露出展示とすることとし、観光資源として出土した遺構を活用することとした。なお、それまでの間に特に問題が生じるようであれば、科学アカデミーがトラクター等で埋め戻すこととした。

・発掘区の西側にあった排土を油圧ショベルにてさらに西側に移動し、発掘区内の草やゴミの清掃を行った。

・次に、部分的に下方に掘削した東西方向のトレンチの壁を日干しレンガを積んで補強し、保存した。これは、雨水等によって瓦を含む文化層が破壊されることを防止するためのものである。

・その後、来春の調査のために掘り下げた部分を含め、全体を金網の柵で保護した。

・また、瓦が出土した地点を観光客に示すために、道路沿いに遺跡案内板(ロシア語で「瓦の発掘」)を設置した。

・なお、第1シャフリスタンの調査区についても、草やゴミの清掃を行い、除草剤を散布した後、第2シャフリスタンと同様に、埋め戻さずにそのまま露出展示とした。

発見された遺構の保存と活用

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