シルクロード学術調査団 2017年度 第1次調査速報 vol.9

〜出土遺物〜

今回の調査でもたくさんの遺物が出土しました。

大量に出土した瓦は宿舎で水洗、種別・分類、計量を実施しました。

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IMG_1255 報告資料を選別した後、収納した出土遺物(一部)

 

整理作業によって、今回の調査で出土した遺物からも、文字資料をみつけることができました。

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上の写真は第1シャフリスタンから出土した土器片です。

表面にソグド文字と思われる墨書きがありました。

 

そして調査終了も近づいたある日、ついにヘラ書きされた文字瓦を発見することができました。

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この文字瓦は第2シャフリスタン中枢域地点の瓦帯から取り上げたもので、丸瓦の上面に「懐」の漢字が書かれていました。

小片ですが、アク・ベシム遺跡において、はじめて発掘調査によって発見された漢文資料であり、あわせてこの場所に唐の施設があったことを裏付ける貴重な発見となりました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 文字瓦発見の翌日に撮った記念写真

 

これまでの作業の疲れを一気に忘れさせてくれる出来事でした。

 

 

 

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本調査は、日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究B(海外学術調査)(課題番号15H05166)研究代表者 山内和也「中央アジア、シルクロード拠点都市と地域社会の発展過程に関する考古学的研究」と連携して実施している。

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