シルクロード学術調査団 2017年度 第1次調査速報 vol.4

『第2シャフリスタンの調査』

アク・ベシム遺跡では、ソグド人がつくった台形をした街の範囲をシャフリスタン、その東側に接続してつくられた唐の拠点都市・砕葉鎮の範囲を第2 シャフリスタンと呼称しています。今回の調査は、中枢域地点と南壁地点の2箇所で実施しました。

 

第2 シャフリスタンはかつては東西720 m、南北1200 m、面積は約60 ha を測る歪んだ五角形をしていました。現在は耕作地として利用され、周壁は東と南に部分的に残っている状況です。

全体図

中枢域地点の調査は、2015年の内城壁東壁の発掘調査および表面採集調査の成果を踏まえ、内城の中心域にあたる200m×100mの範囲に地中レーダ探査をするところからはじめました。

 

IMG_1035デニス

地中レーダ探査はカザフスタンのDenis Solokinさんに実施していただきました。

(基準の測量に手間取ってしまい、申し訳なかった・・ )

 

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昼間は現場でデータを取り、夜には解析作業をするデニース氏。今回のメンバーのなかでもっとも勤勉な方でした。

なお、今回のアク・ベシム遺跡発掘調査は、キルギス・日本とともにカザフスタンとタジキスタンの研究者が参加する「中央アジアと日本」のミッションとして実施しました。

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本調査は、日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究B(海外学術調査)(課題番号15H05166)研究代表者 山内和也「中央アジア、シルクロード拠点都市と地域社会の発展過程に関する考古学的研究」と連携して実施している。

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