帝京大学シルクロード学術調査団 第2次調査 vol.4

杜懐寳碑調査

昨年の事前調査でも拓本をとってきた杜懐宝碑(スラヴ大学所蔵)。

今回は、福井淳哉先生にその碑文に刻まれた文字を観察していただきました。

調査風景

「中国文献に登場する砕葉城の位置は長く確定していなかったが、ある一つの石碑がきっかけとなり、キルギス共和国にあるアク・ベシム遺跡が砕葉(素葉水)城、つまりスイヤブであるということが明らかとなった。 その石碑は、現在キルギス・スラヴ大学の附属博物館に所蔵・展示されている。この「杜懐寶碑(とかいほうひ)」と名付けられた石碑は、682年に唐領の安西都護府の副都護であった杜懐寶が亡き母のために建てた石造の供養塔の一部であると考えられている。やや磨滅しているものの、その書風は一見して初唐の三大家の一人である褚遂良(ちょすいりょう、596~658年)の書風を彷彿させる。」〜山梨日日新聞掲載『アク・ベシムの目覚め《3》』(福井先生原稿)より抜粋〜

 

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杜懐宝碑拓本

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上写真 右から2行目に「砕葉鎮」、

4行目に「杜懐(寳)の文字が判読できる

杜懐寳碑拓本@

杜懐宝碑拓本

 

 

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クラスナヤ・レーチカ石碑調査風景と作成した3Dモデル

 

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本調査は、日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究B(海外学術調査)(課題番号15H05166)研究代表者 山内和也「中央アジア、シルクロード拠点都市と地域社会の発展過程に関する考古学的研究」と連携して実施している。

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