帝京大学学修・研究支援センターの理念

センター長からのメッセージ


センター長
土持 ゲーリー 法一教授
 
コロンビア大学大学院ティーチャーズ・カレッジ比較・国際教育学教育学博士(Ed.D.)取得、東京大学教育学博士取得後、国士舘大学文学部教育学科専任講師、東洋英和女学院短期大学助教授、同校人文学部教授、東洋英和女学院大学大学院人間科学研究科教授、国立大学法人弘前大学21世紀教育センター教授を経て、現職に就任。

本センターの英文名称を、(Center for Active Engagement and Student Learning ,CAESL)とします。教員がサポートするというよりも、学生が自ら学修や研究に積極的に取り組んでもらいたいとの表われです。戦後教育の骨幹は、「一般教育」と「単位制度」でした。周知のように、「一般教育」は解体され、「教養教育」「一般教養」などに代替されました。単位制度も形骸化され、ほとんど機能していません。「一般教育」という考えは戦前にはなく、戦後アメリカから導入されたもので、その根底にリベラルアーツという考えがあります。しかし、このリベラルアーツを的確に表現する日本語がなく、「教養教育」と訳した。リベラルアーツと日本における教養教育の概念は、似て非なるものです。リベラルアーツとは、書いて字のごとく、リベラルな発想で、どのようにアーツ(批判的思考力・複眼的視野の技法)するかが問われるものです。したがって、教授法が重要になります。必ずしも、知識伝達に限ったものではありません。どのような専門科目であっても、リベラルアーツにもとづく教授法で教えることが可能です。したがって、アクティブラーニングが不可欠な教授法の一端となります。
本センターでは、授業や学生の学習を活性化するために、ICTを積極的に活用し、反転授業の導入を促す授業実践を支援します。また、カナダで開発された評価と学習方法を一体化したICEモデル(注:スー・ヤング『「主体的学び」につなげる評価と学習方法―カナダで実践されるICEモデル』(東信堂、2013年)を参照)の実践・普及をめざします。
アメリカのノースカロライナ州にイーロン大学という小規模のリベラルアーツ大学があります。この大学は数十年前までは「無名」の大学でしたが、アメリカ屈指の優良大学に変革した。これは当時の学長がリベラルアーツの「教養教育」に重点を置いたからです(注:ジョージ・ケラー・堀江未来(監訳)『無名大学を優良大学にする力―ある大学の変革物語―』(学文社、2015年)を参照)。 イーロン大学にElon101という、八王子キャンパスの「ライフデザイン演習」に相当する科目があります。この授業では教員はもとより、大学図書館員も総出で担当します。Elon101の授業の特徴は、初年次に4年間の大学生活を視野に入れた指導を徹底しているところです。2015年9月にアメリカのFDに関する最大組織であるPODネットワークと帝京大学高等教育開発センターが、POD/Teikyo Collaboration Project 2015を開催したとき、PODネットワークの当時の会長ディアンドラ・リトルが、イーロン大学高等教育開発センター長であったことから、イーロン大学を視察し、その内容とともに教養教育について見聞を広めました。このイーロン大学の教養教育の柱となっているのが「グローバル市民の育成」です。Elon101担当者と意見交換を行いました。以下のHPのイラストは、イーロン大学を参考にしたものです。

センターの理念

高校から大学へと進学する際に学ぶ導入教育は、その後の学習意欲を左右する大きな分岐点です。本センターでは、導入教育をはじめ教養教育全般において、さまざまな形で「学びの転換」を仕掛け、学生たちが潜在的に持っている「学ぶ楽しさ」を刺激することをめざしています。高校から大学への「学びの転換」の仕掛けは不十分です。生徒から学生に呼称が変わっただけではありません。具体的には、これまでの受動的な学びから主体的・能動的な学びと変わります。したがって、「学習」から「学修」と変化します。本センターが「学習支援」と呼ばず、「学修支援」と称した所以がそこにあります。また、「総合基礎科目」「言語教養科目」「自己啓発支援科目」などを通して、あらゆる職業や専門分野において共通する、根本的な能力の器と人間力とを養います。

 

センターの目的と方針

「教養教育」「学修支援」「研究支援」の3機能により、「グローバル市民」の育成をめざします

グローバル市民概要図

出典:イーロン大学

本センターは、教養教育における「グローバル市民」の育成を目標に掲げています。その中でも、グローバル市民の育成に必要不可欠な「知識」・「探究」・「コミュニケーション」に重点を置き、「教養教育」「学修支援」「研究支援」の3つの機能に分かれた教育支援活動を行っています。

 

【教養教育部門】 (知識―グローバル市民教育の育成)

【学修支援】 (コミュニケーションの促進)

【研究支援部門】 (SoTLの推進)

 

※ SoTL – Scholarship of Teaching and Learning

教員による自己の授業実践に対する学術的探究を通して、教授と学習のプロセスを改善する活動

キーワードで検索