帝京大学医真菌研究センター

Japanese | English

真菌感染に対する新たな治療戦略

通常の製薬企業などでは実施が難しい新たな戦略で、真菌症の治療法を開発しています。化学療法の一分野として、低分子で揮発性のある植物精油を用いたカンジダ症・白癬の治療法について検討しています。植物精油および天然食品の成分の特性(安全性、抗菌活性、浸透性、揮発性、抗炎症作用)を活かした療法です。国民の一割以上を占める白癬患者数を減少させることを目標に、新たな足浴療法と気体治療法についての研究を精力的に進めています。足浴療法では、臨床研究が進み精油を含む温熱足浴が有効であることを明らかにしました。また、気体療法として、精油を含ませた中敷を入れて靴を履くことにより、新たなドラッグデリバリーとしての白癬治療法の開発を試みています。

また、口腔カンジダ症、膣カンジダ症に対する植物精油および天然食品の成分の予防治療効果についての研究も進めています。起因菌であるCandida 属酵母は正常微生物フローラとして存在するため、皮膚・粘膜から菌を完全に排除することは不可能という立場にたち、これらの酵母が病原性を発揮できない状況を天然物で作り出すという戦略です。

足白癬患者の足浴療法(植物精油を含む温水での足浴)

マウス口腔カンジダ症に対するポリフェノールの治療効果
(矢印はカンジダによる白苔)