本学臨床検査学科学生の救命措置に対し、消防総監感謝状

 医療技術学部臨床検査学科2年生の保谷岳彦さんが、平成22年12月21日、JR高田馬場駅にて意識障害をおこした80歳男性に対し、救命処置をとり28日に東京消防庁から消防総監感謝状が贈られました。救命処置を受けた男性は、順調に回復しており、保谷さんの迅速な対応が功を奏した形となりました。なお、消防総監感謝状は、特に功労のあった者に対して行われる名誉ある表彰となっています。

経緯

保谷さんが通学途中の電車内で非常ボタンが押され、JR高田馬場駅にて緊急停車。駆け付けた駅員数名によってホーム上に搬送された男性が意識障害を起こしていた。心肺停止状態だと察知し、駅員に対しAED(自動体外式除細動器)の搬送を依頼した。
 AEDが到着し駅員が装着したところ、メッセージがあり除細動を1回実施した。除細動後、駅員が心肺蘇生法を再開したが、せき込みがあったため、心肺蘇生法の中断を指示、自ら呼吸脈拍を観察し、回復を確認したことから用手気道確保を行った。救急隊到着後、傷病者の状況について引き継ぎを行った。

保谷岳彦さんの言葉

 あの状況を振り返ってみると、最初は、倒れている方を前に非常に戸惑いがありましたが、いざ心肺停止が確認できると、この方をこの場で死なせるわけにはいかないという気持ちでいっぱいになりました。これは、先年亡くなった祖父に重なったのかもしれません。暖かいベッドで、暖かく見守られながら亡くなるべきものを、冷たい地面で冷たい視線に見られながらなくなるのは、その人の人生の終止にふさわしくないと思っていました。もちろん、元気になってくれることが重要かもしれませんが、家族に看取られるということも重要だと考えました。

 また、この経験を通して、ご本人、ご家族を始め、新宿消防署、学校の先生方からたくさんのお言葉をいただきました。このことより、1人の人というのはたくさんの人に支えられ、その人の事を思っている人が大勢いるということがよくわかりました。これからも医療に携わる者として、より一層の心がけとこの事を忘れないことも大切だと思います。

 今回、JR高田馬場駅員の方々に協力していただいたこともあり、円滑に救命処置を実施することができました。周りの協力がこのときほど有り難く感じたことはありませんでした。ありがとうございました。自分一人ではできることは限られていますが、周りに協力者がいれば可能性は広がります。これはチーム医療の原点だとも思いました。これからは、多くの方が救急救命の大切さを知って、実践してもらいたいと思います。