南の楽園マリアナ諸島の真実

南の楽園マリアナ諸島の真実

【期間】2018年1月16日(火)~1月20日(土)

 

グアムやマリアナ諸島に対する一般的なイメージはリゾート地としての娯楽に溢れた島でしょう。しかし、実際は、「南の楽園」としてのグアムやマリアナはほんの一面でしかありません。
1667年、スペインはこの島々をスペイン領「マリアナ諸島」とし、以降333年に渡る植民地支配の歴史がはじまりました。その後、グアムのアメリカへの割譲、北の島々のドイツへの売却、日本による占領、アメリカ軍による基地化などの出来事がありました。その中で、マリアナ諸島の先住民族「チャモロ」は豊かでユニークな文化を保持、変容させてきました。現在の彼らのアイデンティティは強く、生活の中に花開いています。しかし、こうした歴史や文化が注目されることは観光産業の中でごく一部でしかありません。 展示を通して一般的な「常夏の楽園」のイメージを覆し、強くしなやかで魅力的なチャモロの歴史・文化・姿をお伝えします。

この展示ができるまで

この展示は、マリアナ諸島の皆さんに協力いただいています。展示の企画を説明し、寄付を呼びかけました。日本ではじめてマリアナ諸島、チャモロの文化に焦点をあてた展示だけに、貴重なものも寄付をしていただきました。植民地主義の歴史に翻弄されながらも強く生き抜いてきた人びとについて知ってもらいたい、という島の人びとの希望を私たちは受け止めました。マリアナを旅しながら受け取ったものは、その場で、寄付していただいた物の説明をしてもらい、動画や写真におさめました。

チャモロはどんな人か

マリアナ諸島には、ヨーロッパ系、アジア系、太平洋系の風貌の人びとが混在しています。マゼラン到着以降、多様な人びとが島に流入した結果、混血が進み、人を区分するものは身体的特徴ではなく、アイデンティティによって「自分は○○だ」と認識しています。つまり、自分をチャモロだと認識する人びとの風貌もさまざまですが、その分、チャモロ文化への愛着やこだわりは強く、ユニークです。今回の展示でも、生活実践、アクセサリー、作品製作を通して「チャモロ」を表現しています。

チャモロダンスとは

スペインは、チャモロの人びとに、キリスト教への改宗を求めるとともに、生活習慣を変え、カヌー航海や踊りなど、多くのことを禁止しました。その結果、チャモロ独自の芸能の大部分は失われたとされています。しかし、太平洋文化復興運動の展開とともに、わずかに残っていた踊りや歌、チャント(詠唱)を研究し、復元されました。それが現在の「チャモロダンス」であり、伝統文化として定着しつつあります。創られた伝統が、今、人びとを魅了しています。

展示内容

以下の内容で展示を行います。

  • マリアナ諸島を概観する
  • チャモロダンスってどんなダンス?
  • ラッテストーンってなんだ?
  • ヨーロッパ人がやってきた!
  • アメリカ・ドイツ・日本がやってきた
  • 第二次世界大戦の苦しみ
  • 権利を求めての闘い
  • あなたのもの・私のもの・私たちのもの
  • チャモロは辛いのがお好き
  • 共に過ごす価値観
  • 地球温暖化との闘い
  • 言語はアイデンティティの源
  • グローバル化の教育と拮抗
  • チャモロとはだれか
  • ヤシの木は生命の木
  • 私たちは何者か

ティニアン島タガ遺跡のラッテストーン

大シャコ貝を加工して作った道具や装飾品

マリアナ諸島の海

チャモロに人気があるアクセサリー

ロン・カストロ氏によるチャモロ文化を描いた立体作品

スペイン、アメリカ、日本の影響を受けたチャモロ料理

お問い合わせ

帝京大学総合博物館(八王子キャンパス ソラティオスクエア B1)

TEL:042-678-3675