海外研修

海外ならではの多様なプログラムにより、グローバルな人材育成をめざします

海外医療研修(アメリカ・コロラド州デンバー市)

福岡医療技術学部の海外医療研修は、現地でのセミナーや施設訪問を通して、日米の医療保険制度の違いを学んだり、また、さまざまなレクリエーション活動を通してアメリカの文化を体験するという、質量ともにバラエティ-に富んだプログラムです。

研修実施内容

2018年度、海外医療研修(アメリカ・コロラド州デンバー市)

【研修期間】2018年9月1日~9月9日

【参加人数】学生20人、教員2人

9月1日

福岡出発、デンバー到着 ホテルにてオリエンテーション

9月2日

・「日米ヘルスケア・システム比較」T. Rリード氏

・ダウンタウン散策

9月3日

・アメリカ合衆国オリンピック・トレーニング・センター見学

・アウトレット・ショッピング

9月4日

・「アメリカにおけるヘルスケア・システムと多職種連携ケア」朝倉由紀氏

・パーカー・アドベンティスト病院見学

・クレイグ病院見学

9月5日 レジス大学訪問、見学
9月6日 ロッキー・マウンテン国立公園ハイキング
9月7日

・ロッキー・マウンテン国立公園観光

・研修修了式
9月8日 デンバー出発
9月9日 福岡到着

主な研修内容

【2日目】セミナー「日米ヘルスケア・システム比較」T.R.リード氏

世界各国の医療保険制度についてお話していただきました。講師のリード氏は、元ワシントン・ポストの特派員として世界各国に駐在した経験を重ね、現在は文筆業の傍らテレビリポーターとしても活躍しています。講演の中で特に印象的だったのは、現在の日本の医療保険制度は、世界のどの国と比べても遜色なく、この優れた医療保険制度を絶やさないようにしてほしい、と何度も繰り返しお話しされたことです。リード氏は常に親切で、学生は熱心に耳を傾けていました。

【3日目】アメリカ合衆国オリンピック・トレーニング・センター訪問

コロラド・スプリングにあるオリンピック・トレーニング・センター(US Olympic Training Center)は、オリンピック選手専用のスポーツ施設で、設備の充実さは全米トップ10に入ります。アメリカの各種アスリートが集い、優秀なスタッフの最新技術によるトレーニングが行われています。また、この施設は国の予算は使用せず、民間企業による寄付や、市の支援によって運営されています。

敷地は約14万㎡と広大で、さまざまな設備が揃い、トレーニングには最適です。現役だけでなく未来のオリンピアンもトレーニングに励んでおり、施設見学中も新体操のオリンピアンの鞍馬練習を間近で見ることができました。ほかでは見ることができない7,000m級の高地トレーニング室や定点カメラによる動作解析、栄養管理室などを見学したあと、選手寮にある食堂にてスタッフや選手とともに食事をとりました。偶然にも、日本人のストレングストレーナーと居合わせ、その方にアメリカでの生活やストレングストレーナーをめざした経緯、語学力を身につける秘訣などお話ししていただきました。施設見学はもちろん偶然の出会いもあり、学生にとって大きな刺激となりました。

【4日目】病院訪問
・パーカー・アドベンティスト病院

パーカー・アドベンティスト病院(Parker Adventist Hospital)は、Centura Healthグループが運営する病院のひとつで、日本の急性期病院にあたります。まず、同病院に勤務する朝倉由紀氏に「アメリカにおけるヘルスケア・システムと多職種連携ケア」についての講演を行っていただきました。朝倉氏は看護師資格に加え、アメリカの高度実践看護師、ナース・サイエンティストの資格も持っており、日米で幅広く活躍しています。講演では日米の医療保険制度について社会構造・保険・資格・医療従事者教育の4つの観点から比較検討しながら分かりやすくお話ししていただきました。学生にとって資格および医療従事者教育の違いは大変興味深かったようでした。その後の病院見学では、放射線技師から放射線を使用したがん治療において、現在デファクトスタンダードとなっている機器についての説明を受け、また、専門の看護師から心臓カテーテル術に用いる機器や動画などを見せてもらい、さらに現場で使用するさまざまな医材料について紹介していただきました。病棟だけでなく病室も見学でき、充実した見学となりました。

・クレイグ病院

クレイグ病院(Craig Hospital)は、脊髄損傷と外傷性脳障害を専門とするリハビリ病院で、アメリカ全土から多くの患者さんが訪れます。施設見学はアデル・スタルダー氏の案内により行われました。この病院の掲げるモットーは入院する人を「病気にかかっている患者」ではなく、あくまで「参加者」として見なすことです。この考え方には日本のリハビリテーションとの考え方の違いが明確に表れていると感じました。見学はリハビリテーションエンジニア部門からスタートしましたが、設備内容は日本と比べて大変充実していました。リハビリがエンジニア部門と密接に連携しており、両方で「参加者」のニーズを把握し協働することが「参加者」のQuality of Life(QOL)向上に大きく寄与しています。高位脊髄損傷C4レベルの「参加者」がダイビングや狩猟を行っていることなど、リハビリの歴史の豊かな積み重ねと実績を目の当たりにしました。そのほかにも「参加者」の家族に対する教育も充実しており、家族が積極的に治療にかかわることができる工夫を髄所に読み取ることができました。

【5日目】レジス大学訪問

レジス大学(Regis University)では看護学科長のマーシャ・スミス博士から出迎えを受け、理学療法学科の講義を見学しました。テーマは「Morning Exercise」で、日本では「運動療法」と呼ばれ、筋力増強運動やストレッチ、神経筋再教育練習にあたります。学生が2人1組でそれぞれ患者さん役とセラピスト役になり、プレゼンテーションを行っている間、その内容を教員が評価し、不明な点は口頭試問で確認をしていました。一方、学生も積極的に不明な点をあげ、提案を行っていました。次に、「痛み」についての講義を見学しました。本学学生もコーディネーターの知子氏の翻訳資料を用いて参加しました。「痛み」のとらえ方は大変興味深く、日本では種類、受容器、伝導路、誘発の仕方や分類などで「痛み」の概念が理解されているのに対し、講義では患者さん本人の「痛み」のとらえ方をどう理解するか、患者さんの教育をどうするか、ということに焦点が置かれていました。特に患者さんの教育に関する書籍も出版されていることは日本との大きな違いだと感じました。

その後、レジス大学に在籍する博士課程の学生と昼食をともにしながら交流を重ね、スマートフォンの翻訳機能などを活用しながら積極的にコミュニケーションを図っていました。午後からは博士課程1年生の解剖学実習に参加し、新鮮な体験となりました。

【6日目~7日目】ロッキー・マウンテン国立公園ハイキングと観光

この日は早朝よりロッキー・マウンテン国立公園(Rocky Mountain National Park)をめざしました。約2時間でBear Lake Ranger Stationに到着し、片道約3kmのトレイルを2つのチームに分けて開始しました。目的地はエメラルドレイクと呼ばれる湖で、道中、蓮が美しい「妖精の池」と呼ばれるニンフレイク、ドリームレイクを経て、1時間ほどで到着しました。エメラルドレイクは切り立った岩山を望む谷間にあり、美しい雪解けの水を湛えています。標高が高く、日本国内では見られないとても幻想的な風景でした。その後、エステスパークへ移動し、夕食の自炊のため現地のスーパーマーケットで買い出しを行いました。学生はそれぞれ工夫をしながら食材を揃えていました。夕食後は満天の星の下でキャンプ・ファイアーを囲み、最終日ではありませんが涙する学生もおり、非常に充実した心に残るキャンピングでした。

研修の様子

研修の様子01

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