分子遺伝学研究室 (井口義夫研究室)

学部の講義は2年生の分子遺伝学、3年生の核酸工学およびタンパク質工学を担当しています。また、1年生のバイオテクノロジー入門を分担担当しています。大学院では分子生命理工学、分子生命理工学特論を担当しています。実習は3年生の微生物学実験を担当し、2年生のバイオ基礎実験、3年生の環境衛生学実験および4年生のバイオサイエンス特別実験をそれぞれ分担担当しています。遺伝子の構造や発現機構についての知識は生命現象を理解するためには不可欠です。また、DNA組換え技術は遺伝子の機能を知る手段としていまや必須の技術です。卒業研究ではこれらの実践として、遺伝子組換え技術を用いてRNAファージの感染・増殖機構、およびタンパク質合成機構を研究します。

基本情報

教員名・所属 井口義夫教授 / 理工学部バイオサイエンス学科
専門分野 分子生物学、分子遺伝学、遺伝子工学
研究テーマ

RNAファージの感染増殖機構、原核生物におけるタンパク質合成の再開始機構、RNAファージゲノムの再構築

研究キーワード RNAファージ、リボソームリサイクリング因子、翻訳共役、ゲノムデザイン
教員紹介URL

研究紹介

タンパク質合成再開始におけるリボソームリサイクリング因子の役割り

翻訳を終えたリボソームをmRNAから離すのがリボソームリサイクリング因子RRFです。RRFが機能しないと、リボソームはmRNAから離れずにmRNA上を3'方向に移動しながら予定外の翻訳を始めます。また、リボソームのリサイクリングが起きないために、細胞全体のタンパク質合成が低下して細胞は死にます。原核生物の場合、RRFはmRNA上で遺伝子が隣接して存在するときに上流遺伝子の翻訳を終えたリボソームが引き続いて下流遺伝子を翻訳するのを助けますが、その詳しいメカニズムを研究しています。また、翻訳開始初期にはリボソームはmRNAから離れ難いのですが、そのメカニズムも研究しています。

 

RNAファージ感染におけるA2タンパク質機能構造の解析

大腸菌RNAファージは、RNAを遺伝子に持つ細菌ウイルスです。RNAファージは、大腸菌内に存在するプラスミドがつくる線毛(F線毛)の側面に吸着して細胞に感染します。このとき、細胞内に侵入するのはRNAとファージタンパク質A2です。A2タンパク質はファージ殻表面に存在し、F線毛に結合(吸着)します。しかし、A2タンパク質のどの部分がF線毛と結合するのか、RNAとA2の複合体がどのような経路で細胞表面から内部に到達するのかはっきりわかっていません。そこで本研究では、遺伝子工学的手法と電子顕微鏡観察により吸着・侵入に関与するA2タンパク質領域を解析しています。

 

Qβファージゲノムの再構築

Qβファージは大腸菌RNAファージの一種で、ゲノムは4217ヌクレオチドの1本鎖RNAです。ゲノムは殻を形成する外被タンパク質、宿主細菌への吸着タンパク質、ゲノム複製に必要なRNA複製酵素およびファージ粒子形成に必要なA1タンパク質の4個の遺伝子と調節部位などを含む領域で構成されます。Qβファージは最も小さなウイルスに属しますが、どのようにして出来たのか(生まれたのか)わかっていません。そこで、それぞれの遺伝子と各領域を構成要素として部品化し、それらを部品を再構築することにより各部品の機能、ウイルスの成り立ちを研究しています。

 

学会発表

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