熱流体工学研究室 (大森隆夫研究室)

当研究室では超伝導機器や人工衛星などの断熱に不可欠な真空多層断熱材(MLI : Multilayer Insulation)の研究をメインテーマとしています。MLIはアルミ蒸着ポリエステルフィルムをふく射反射膜として真空中で多層に重ねて断熱層としたもので、その熱伝導率は銅の300万分の1程も低いのです。しかし施工法や施工状態の違いにより断熱性能が変化しますので、実験室で断熱性能を測定する場合、それが実機に適用したMLIの断熱性能を予測できるものかが重要です。ここに当研究室の役割があると考え、MLIを工業材料として工学的に取り扱えるものとすべく研究を続けています。

基本情報

教員名・所属 大森隆夫教授 / 理工学部航空宇宙工学科
専門分野 低温工学、極低温断熱、熱流体工学
研究テーマ

真空多層断熱材の工学的取り扱い技術、人力飛行機

研究キーワード 真空多層断熱材の断熱性能測定法、超伝導機器の断熱技術、宇宙機の断熱法
教員紹介URL

研究紹介

GM冷凍機を用いた真空多層断熱材の断熱性能測定用カロリメータの開発

真空多層断熱材(MLI)は超伝導磁石や液体水素貯蔵タンクなどの極低温機器や人工衛星の断熱などに広く使われています。MLIはアルミ蒸着ポリエステルフィルム(DAM)を真空中で多層に重ねたものです。MLIの断熱性能は、液体ヘリウムなどを溜めたタンクにMLIを巻き付け、タンクからのヘリウムガス蒸発流量の多寡により評価してきました。しかし、極低温液化ガスを扱うことは労力と費用がかかります。近年、小型冷凍機のひとつであるGM冷凍機が広く使われるようになり、これを利用して液化ガスに依存しないカロリメータを試作しました。このカロリメータにはMLIを通して流入する微小な熱流量を測定するヒートメータが組み込まれています

真空多層断熱材ブランケット間の隙間とふく射熱侵入の研究

みかけの熱伝導率が銅の300万分の1にもなる真空多層断熱材(MLI)を実際に使う場合には高い断熱性能を持っていることに起因する問題があります。実機にMLIを使う場合、多層のアルミ蒸着ポリエステルフィルムを重ね、これらがバラバラにならないよう縫製などの方法によりブランケット化して使用する例が多くあります。このブランケットを実機の低温面に敷き詰めて断熱することになりますが、ブランケットの隙間が数ミリメートルも開いてしまうと、そこからふく射熱伝達により熱侵入があり、MLIの断熱性能を損なうことになります。本研究では断熱性能の劣化の度合いや防止法などの研究を行っています。

真空多層断熱材の施工法の研究

アルミ蒸着ポリエステルフィルムを多層に重ねて断熱する真空多層断熱材(MLI)はフィルムを締め過ぎてフィルム間の接触圧が高くなると断熱性能が悪くなります。このため、余分な張力をかけずに施工することが肝心ですが、重力のために生じるフィルム間の接触圧はまぬがれません。この状態に施工したMLIは自己圧縮圧状態にあるといいます。しかし、フィルム間(層間)の接触圧をはかる方法が無いので、MLI全体の厚さなどから層間接触圧を推定します。本研究ではその推定法を研究するとともに、GMカロリメータに自己圧縮圧状態になるようにMLIを施工する方法などを研究しています。

研究室の様子

※画像をクリックすると拡大できます。

2012真空多層断熱材

デモンストレーション

2013低温工学超電導学会

2014第25回国際低温工学会議01

2014第25回国際低温工学会議02

2014クリスマス会

2015オープンキャンパス

2015エンジョイ!カガク!!

超伝導コースターを実演

2015さくら市夢博

超伝導コースターデモ

2016お茶会

2016エンジョイ!カガク!!

インメルマンターン型

超伝導コースターを実演

2017卒業研究発表会

2017カレッジインターンシップ

夏のキャンプ

学友会制作紹介ポスター

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