臨床検査学科の実習

先端の医療技術を学ぶことができます

1・2年次に臨床検査の基礎を固めます。専門科目の基礎である化学・生物・医学の知識を身につけた後、学内実習を通して検査の実践的な手技を習得します。3・4年次に行う病院での臨地実習でそれらをさらに発展させ、実践力アップをめざします。医学部附属病院が隣接しており、常に先端の医療・研究を肌で感じながら学ぶことができます。

実習スケジュール

学内実習

生命科学実験

1年次の生命科学実験は、解剖学・生理学・組織学および分子生物学などの基礎となる実習で、事前に生命科学の授業で扱った内容について、実際に観察して、理解を深めています。生物顕微鏡と実体顕微鏡が1人1台ずつあり、グループで相談しながら進めるため、初心者でも顕微鏡の使い方を学べます。内容は、大腸菌の形質転換やバクテリア鞭毛のエネルギーの確認から、鶏卵を用いた初期発生とアポトーシスの観察まで多岐に渡ります。たとえばマウスを用いた各組織の観察・実験では、膵臓のランゲルハンス島、腎糸球体および尿細管、耳小骨および内耳の観察や、眼筋の神経筋接合部のアセチルコリンエステラーゼの活性染色など、細胞や組織を生きた状態に近い形で観察して生命のつくりとしくみを学習します。

臨床化学実習

本授業では健康診断などでよく目にする「生化学検査項目」について学びます。「生化学検査項目」は、血液中に存在するいくつかの物質量の変化を読み取ることで病気を知ることを目的としています。そのため、細心の注意を払い、正確に、そして迅速に測定することが重要です。器具や機械の仕組み、正しい操作法、検体の取り扱い、測定法の原理をしっかりと理解し、実際に触れたり操作を行うことで、信頼される検査値を求めるために必要なスキルを養います。また、検査値を測定するだけではなく、その数値の意味を理解することで、そこに込められた身体からのメッセージを読み取る力を身につけます。正しく測定する、得られた数値を読み取る、それを正しく伝えるといった検査業務において重要な流れを、学生同士が積極的に話し合いながら体験し学習しています。

解剖学実習

江戸時代の明和年間の小塚原刑場における日本最初の解剖は、オランダの医学書『ターヘル・アナトミア』と対比させる経験がなければ西洋医学の導入も、その後の生化学、生理学、微生物学および遺伝学へと続く現代医学の道も開けなかったはずです。人体の実物を観察することは、医学・医療を習得するために最も基礎となる必須事項であることは言うまでもありません。しかし詳細で緻密な系統解剖実習が義務づけられている医学部に比べて、他の医療従事者養成校における解剖実習は、なかなか人体の実物に触れる機会を確保するのが困難です。本学科では人体の骨格標本や大型の心臓の模型などを駆使して本物の人体をシミュレーションする実習とともに、医学部学生の解剖実習室で実際の御遺体を観察したり、病理解剖や外科手術で摘出された人体臓器の肉眼的および顕微鏡的観察を最大限に取り入れ、座学の知識と照合させる訓練を行なっています。

生理検査学実習

心臓がドキドキしたり、胸の辺りに痛みがあると病院に行き心電図検査を受けますが、心電図っていったいなんでしょうか。心臓に電気が流れているのでしょうか?生体は精緻な調節機構を有しており、外界からの刺激に対して適正な反応を示します。これらの反応は生命維持のためであり、生体の恒常性に寄与しています。生体情報のうち主に電気的な信号は心電図、脳波などで計測しますが、生理学実習では正常者の心電図と脳波の記録法と波形の読み方、さらに負荷を加えた記録法を行ないます。また画像診断では人間の体内の状態を表現しますが、生理検査学実習では超音波を用いて直接臓器の状態を観察します。がんや炎症、出血などが画像診断の主な対象となりますが、映し出された画像は病気のすべてではありません。診断に欠かせない検査方法ではありますが、CTやMRIなどとの描出方法の違いにより結果の判断は大きく異なります。超音波画像の特性と限界を病態と合わせて学びます。

臨床細胞学実習

形態学的検査の1つである細胞診検査について学びます。細胞診検査とは、顕微鏡を用いて細胞を観察し、感染症、がんになる前(前癌病変)の細胞、がん細胞など細胞の良悪性を判断する検査法です。実習では細胞診検査に必要な基礎知識を、典型的な細胞診標本(婦人科、呼吸器、泌尿器、体腔液領域)を用いて、一人ひとりが顕微鏡で観察することで身につけていきます。実習の特色として、バーチャルスライドを使った細胞の説明、毎日の症例検討会があげられます。症例検討会はディスカッション顕微鏡を用いて1枚の標本を班ごとに供覧し、学生同士で症例の細胞像に関する意見交換を行います。最後に細胞所見と考えられる診断名、鑑別疾患を発表していきます。この実習では細胞診に関する形態学的な知識を身につけるとともに、人の意見に耳を傾けディスカッションを通して班の意見をまとめていく力を養うことを目標にしています。

臨地実習

学生が実際に病院に行き、実際の検査業務やその他の領域を学ぶ実習が、臨地実習です。本学科では、大学に隣接する帝京大学医学部附属病院などの病院や検査センターなどで臨地実習を行い、実践的な臨床検査技術を身につけます。また、基本的な臨床検査技術だけでなく、臨床検査技師の役割と責任を学び、医療人として将来あるべき姿を明確化し、個々の患者さんに合った検査技術を身につけます。

 

■おもな実習内容

(1)生体検査

生理機能検査(循環機能検査、呼吸機能検査、神経・筋機能検査、感覚機能検査、画像検査)

(2)検体検査

<形態検査>病理検査、血液検査、一般検査

<生物化学分析検査>化学検査、遺伝子検査、放射線同位元素検査

<病因・生体防御検査>微生物検査、免疫検査、輸血検査

(3)検査総合管理

 

おもな実習先一覧

帝京大学医学部附属病院、帝京大学医学部附属溝口病院、東京大学医学部附属病院、千葉大学医学部附属病院、横浜市立大学附属病院、筑波大学附属病院、日本大学医学部附属板橋病院、東京慈恵会医科大学附属病院、埼玉医科大学総合医療センター、聖マリアンナ医科大学病院 ほか

(2016年4月現在)

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