心理学科
  • 八王子キャンパス
文学部 心理学科

幸せで充実した生活を送るための
「こころ」を科学的に解き明かします

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心理学は「こころ」を科学的に探究する学問です。豊かな未来に向けて「こころ」の働きの解明や問題解決に貢献できる人材を育てます。1年次に十分な時間をかけて心理学の基礎や統計学などを学び、2年次では実験・調査・面接・観察の方法など心理学研究の基礎を身につけます。3年次からは専門領域に分かれ、それぞれの興味に応じて学びを深めます。どの領域に進んでも、科学的な分析力と実践的な問題解決力を身につけることができるのも特徴です。

心理学科 Close-UP

学検査測定実習

心理学科の専門的な4つの領域
3年次からは、基礎心理・社会心理・実践発達・臨床実践の4つの領域から1つを選択して専門的な学修に取り組みます。子どもや大人の行動を直に観察できる「プレイルーム」「行動観察分析室」、カウンセリングの実習ができる「心理療法実習室」、脳波測定装置を備えた「脳機能測定室」、集団行動を分析する「社会行動実験室」、防音完備の暗室を複数整備した「認知科学実験室」など、充実した設備を活用した実践的な学びを通して、専門知識と技能を身につけます。いずれの領域においても公認心理師受験資格の取得をめざすことができます。

基礎心理領域:人の行動の基礎となる外界の情報の取得と、経験による行動の変容について研究します。
社会心理領域:社会が生み出す個人の行動と、人びとの相互作用から生み出される社会について研究します。
実践発達領域:人の生涯の発達への理解や専門的な発達支援に必要な知識および技能の習得をめざします。
臨床実践領域:人がどのように他者とかかわるのか、かかわりで人は変わり得るのかなど、心理臨床の基礎を学びます。

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心理学科の実習施設
面接・観察研究エリア、実験研究エリア、調査研究エリア、動物研究エリアなど国内屈指の設備で知的好奇心を刺激します。

 

心理学基礎実験実習

体験を通して心理学の基礎的技術を習得する実習科目
「心理学基礎実験実習(心理学実験)」「心理学検査測定実習」では、心理学の研究に不可欠な基本的手法を学びます。客観的事実に基づいて人間を探求する心理学には、実験・調査・検査・観察・面接などさまざまな研究方法があり、代表的な研究を実際に体験したうえで心理学の手法に則したレポートを作成します。心理学の基礎的技術は対人関係全般に応用できるスキルなので、福祉、教育、企業などさまざまな分野で活用することができます。

心理学科の専門的な4つの領域

公認心理師などさまざまな資格取得に対応
心理職における初の国家資格「公認心理師」について、きめ細やかなカリキュラム編成とサポート体制を整備しています。
また、日本心理学会が認定する「認定心理士(心理調査)」の取得もサポートしています。大学院に進学することで「公認心理師」「臨床心理士」「臨床発達心理士」の資格取得にもつながります。ほかにも「高等学校教諭一種免許(公民)」の取得もめざせます。

公認心理師について

カリキュラム

少人数の実践的なカリキュラムで、基礎心理学と応用心理学をバランスよく学びます

カリキュラムは心理学の車の両輪である基礎心理学と応用心理学をバランスよく学べるよう、全学年で実験・実習・演習などの少人数で行う授業やゼミを多数用意しています。基礎知識修得後は実験・調査・検査・観察・面接の専門的技法を学び、各種実験室やその他の設備においてそれらを実践していきます。

シラバス

心理学科のシラバス

授業紹介

心理学概論
「心理学」とはどのような学問でしょうか。心理学科に入学してまず1年生が受講するこの授業では、心理学の歴史と幅広い分野について学んでいきます。私たちが外界をどのように認識するのか、どのように「こころ」は発達していくのか、複雑な社会の中では「こころ」の中はどう働くのか、さらには人間以外の動物は「こころ」を持つのかなど心理学の研究対象は幅広いものです。この授業を通して、各分野を専門的に学ぶ前に心理学という巨大な学問全体を概観していきます。

対人関係心理学
友人、家族、恋人、同僚など、私たちはさまざまな人に囲まれて社会生活を営んでいます。この授業では、恋愛・配偶行動、援助行動、攻撃行動、集団間の関係、集団のダイナミクス、コミュニケーション、ストレスへの対処、対人関係の維持や崩壊、意思決定などの対人関係の諸相を科学的にかつ実証的にとらえていきます。普段の生活では気づきにくい「こころ」のメカニズムを幅広く理解し、人を見る視野を広げていきます。

認知心理学
日本では七色とされる虹ですが、文化によって色の数が異なることを知っていますか?騒がしい駅のホームで友だちの声だけはっきり聞こえるのはなぜでしょう。認知心理学は日常の中で当たり前だと思って見過ごしているさまざまな事象が、実は複雑な情報処理システムによって成り立っていることを解き明かしていく学問です。授業では物体や顔の認識、記憶、注意、問題解決など人間の高次認知機能をデモや実験を取り入れて幅広く紹介しています。

神経・生理心理学
私たちの脳の中に約1000億のニューロンがあり、その組み合わせが私たちの「こころ」を作っています。 この科目では、「こころ」の諸相である五感・記憶・注意・情動・価値観・意思決定などを作り出している生物学的基盤、すなわち脳の構造と機能について幅広く学びます。また、脳波計・視線計測装置・心電計・サーモグラフィなどの豊富な生理計測装置を使った授業で脳への理解を深め、複雑で魅力的な「こころ」の探求を楽しみます。

精神分析学
精神分析学は、1897年に医師のフロイトによって創始されました。それは臨床現場の要請にこたえようとして、人間の「こころ」を理解するために、無意識の存在を前提として仮説的に構築されてきた極めて人間的な学問体系であり、治療法でもあり、人間理解の方法です。その豊かさと奥深さと限界を紹介します。

児童発達心理学
胎生期・乳幼児期・児童期といった初期発達における主要な現象に焦点をあて、育ちの原点や育つ原動力、人を育てる環境について、発達研究の方法としての観察、生涯発達の道筋、出生を巡る現代的な課題、コミュニケーション、仲間関係、遊び、園から学校への移行、障害児の発達など多様な論点から検討します。

成績評価と単位認定

成績評価

GPA制度について

GPA(Grade Point Average)制度の導入の趣旨は、1. キャンパスとして統一した基準を作成すること、2. 公平性に優れた基準であること、3. 国際的に通用する基準であることとし、学修の成果をGPAという客観的な数値で評価するものです。またこの制度は、欧米の大学で採用されている成績評価制度に概ね準拠しており、海外留学、海外の大学院進学、外資系企業への就職などの際に学力を証明する指標として、海外でも通用する成績評価制度となっています。

成績などの表示および成績評価基準

区分 評価 GPA 成績評価基準 評価内容 英文内容
合格 S 4.0 90点以上 特に優れた成績を表します Excellent
A 3.0 80点台 優れた成績を表します Good
B 2.0 70点台 妥当と認められる成績を表します Satisfactory
C 1.0 60点台 合格と認められる最低限の成績を表します Pass
不合格 D 0.0 60点未満 合格と認められる最低限の成績に達していないことを表します。また、授業等の出席日数不足および当該授業における試験の未受験等も含みます Failure
対象外 N - - 編入や留学等により他大学等で修得した科目を本学の単位として認定したことを表します(単位認定科目) Credits Transferred

GPAの算出方法

GPAの算出方法

単位認定

  1. 履修登録をします。ポータルサイトを利用しWeb上で履修登録を行い、履修確認もしっかり行います。前期・後期、それぞれに行う必要があります。
  2. 授業に出席します。授業は前期・後期ともに15回です。
    通常、2単位の授業科目は、毎回の授業(90分)出席に加え、予習・復習の学習時間(各2時間程度)をもって構成されています。単位を修得するためには、すべて(初回から15回目まで)の授業出席は当然のことながら、予習・復習により理解を深める必要があります。
  3. 科目によって試験を受けることや、レポートを提出することがあります。(評価方法は担当教員によって異なります)
  4. S・A・B・Cの評価がついた場合は、合格となり、単位を修得したことになります。なお、D評価の場合は不合格となり、単位を修得できていないということになります。必修科目でD評価となると、翌年度以降再履修しなければなりません。
    また、単位を修得した科目は、再度履修することはできません。
  5. 学業成績について
    • 学業成績は、学期末の試験(筆記試験・口述試験・実技試験またはレポート)によってこれを評価しますが、授業科目によっては、教室における授業時間中の小テスト・レポート・平素の出席・学修状況等を平常点として加味して評価する場合や、平常点だけで評価する場合もあります。
    • 学業成績は成績表に評価のみ記載して交付します。
    • 1度合格した科目については取り消すことや、再履修することはできません。
    • 成績表はセメスター毎にポータルサイトにて発表します。
    • 成績発表後、試験を受験(レポート提出)したにもかかわらず評価がないなど、成績について質問がある場合には、次のセメスターのはじめに(原則1週目の授業まで)、登校して教員に直接問い合わせてください。教員が退職して問い合わせができない時は教務グループ窓口にその旨を申し出てください。

卒業に必要な最低単位数 (2022年度入学生)

科目の種類 必修・選択の別 所要単位数
総合基礎科目(※2) 選択 12(※1)
英語科目 英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 必修 各1単位 4
専門科目 専門教育科目(※2) 必修 38 74
選択必修(※3) 2
領域必修(※4) 6
選択(※5) 28
共通選択科目
  • 専門教育科目74単位の超過単位
  • 言語教養科目
  • 自己啓発支援科目
  • オープン科目
  • 総合基礎科目の超過単位
選択 34
合計 124
  • ※1総合基礎科目の修得単位が12単位を超えた場合は、超過修得単位のうち8単位までは共通選択科目として認定されます。
  • ※2教職・学芸員各課程科目の単位については、専門教育科目または総合基礎科目の単位に含まれるものがあります。
  • ※3選択必修科目の超過修得単位は選択科目の単位に算入されます。
  • ※4領域必修科目の超過修得単位は選択科目の単位に算入されます。
  • ※53年次進級時に決まる各自の領域以外の領域も含め、すべての領域の選択科目が選択科目の単位に算入されます。