教育文化学科の2つのコース
教育文化学科の2つのコース

教育文化学科では3年次に、将来のキャリアも見据えてより深く専門的に学ぶため、「生涯学習コース」と「中等教育コース」の2つのコース選択を設けています。このコース選択を機に、学生自身が将来の展望を積極的に描けるように支援していきます。

生涯学習コース

生涯学習コース

生涯学習コースでは、教育と文化を学びます。本コースは、教育機関はもちろん一般企業でも役立つ知識・技能を身につけ、多彩な進路選択をめざせるような力をつけてもらいたいと願っています。教育を一言で言い表すことは出来ませんが、たとえば、それは「先天的・後天的能力、資質をできるだけ育て、伸ばし、個性豊かな一人の人間として成長し、社会の一員として幸福に暮らしていくことを手助けする」と言えるかもしれません。
皆さんは、生涯学習コースを卒業すると教育学士(Bachelor of Arts in Education)が授与されます。ここで「Arts」とは人の創り上げたもの、広く文化と捉えることもできます。本コースでは皆さんに教育と文化を両輪として学んでいただきたいと思います。
文化というのも多岐にわたります。一つ考えていただきたいのは、現在70億の人間が一つの宇宙船地球号で暮らしていますが、数十年先には90億人になるでしょう。そのようなときにさまざまな風土や伝統のもとで暮らしている人びとが通底する価値観を共有しない限りは、持続可能な社会を構築することは難しいでしょう。つまり、多様な文化を理解することが欠かせません。教育は学校だけのものではなく、企業や地域やさまざまな団体が空間と時間の広がりのなかで教育を考えています。まさに生涯学習は人間の重要な文化活動の一つです。是非皆さんには、大学4年間で教育と文化を学んでいただき、多くの力をつけ、皆さんの世代も皆さんの孫の世代も豊かに暮らせる社会をつくることに一役買っていただきたいと思います。

中等教育コース

中等教育コースは、主に中学校・高等学校の教員(社会・地理歴史・公民、英語、保健体育)を志望する学生が自立して学んでいくコースです。2年次後期に中等教育コース選択の意志を明確にし、3年次からはコース所属学生として教員に必要な専門科目を本格的により深く学びます。
教員としての資質・能力の養成を図るコースとして、1年次から教職課程に関する科目と連動する「教職論(中・高)」「教育原理(中・高)」「教育の制度と経営(中・高)」「心身の発達と学習過程(中・高)」などを配置し、教科に関する科目では、取得希望免許種ごとに細分化し、体系的に学べるように科目を配置しています。さらに「法律学(教職)」「政治学(教職)」など、教職課程に必要な科目に特化し、一般的包括的な内容を学べる科目も新設しています。
また「現代教育課題系科目」の「社会を生きる」「学びの探求」など、1年次からの学習を通し、生涯学習の知見を持った教員の育成を図るとともに、学校教育の実際を理解する科目「教育調査演習」「臨地教材開発研究」「観察実習」などを設け、教科専門性と豊かな知識・技能に裏付けられた実践的指導力を有する教員の育成をめざして、臨床的な学びの充実を図っています。
あわせて、コース所属学生を数人のグループに分け指導担当教員を配置するなど、教員になるための学修や生活・進路について、幅広く相談に応じられる指導体制も整えています。